否定表現!部分否定と完全否定の違いとは?|英語勉強法
英語にはいろいろな否定表現があります。
not をつければいいというものだけではありません。
しかし、否定表現をうまく整理できずに、こんがらがってしまうこともあるかと思います。
ここではそんな英語の否定表現について整理しやすいように、いくつかポイントをご紹介していきます!
否定表現の効率的な整理の仕方
英語の否定表現には、日本語から考えると理解しにくい表現が多いです。
例えば部分否定や完全否定、二重否定などは、訳文を見るとなんとなくイメージはつかめるかもしれませんが、問題で問われると迷いやすい論点です。
英語の否定表現を勉強するときは、最初はこれらのポイントを整理することが効率的です。
これらの論点を正確にしていきましょう。
部分否定と完全否定の違いをおさえること
否定表現の中でも、部分否定と完全否定はイメージがつかみにくいかと思います。
まずは両者の違いをまとめてみましょう。
まずは部分否定からです。
I don’t always study English.
(私はいつも英語を勉強しているとは限らない。)
これは、don’t always という部分の、not always がポイントです。
この not always というのは、「いつも~とは限らない」という意味で、部分否定です。
これは、「全く~ない」というように完全否定するものではなく、「~とは限らない」といったニュアンスになります。
上記の例文でも、英語を全く勉強しないという意味ではなく、いつも英語を勉強しているわけではないことを示しています。
次に完全否定の文を見てみましょう。
I never speak English.
(私は決して英語を話しません。)
これは完全否定の文です。「決して~しない」という表現になっており、「話す」ということを完全に否定しています。
部分否定と完全否定にはいくつか表現がありますが、両者の違いをおさえることは、英語の否定表現の中でも重要です。
特に、上記で挙げた not always のような表現には注意が必要です。
always(いつも)だけでなく、
necessarily(必ず)、completely(全く)、all(全て)、every(全て)、
などのような、「完全に」や「全く」、「全て」、「常に」というニュアンスの言葉を not で否定すると、「必ずしも~ではない」や、「全て~というわけではない」といった部分否定になる、と整理しておきましょう。完全否定にはならないので注意してください!
both や either neither などの否定表現とは?
上記で挙げた部分否定と完全否定に関連して、both や neither などの否定表現にも注意が必要です。
例えば、neither や、not … either というのは、「どちらも~ではない」という意味になり、全体を否定します。
しかし、not … both になると、「どちらも~というわけではない」というように部分否定の表現になります。
Both of them are not polite.
(彼らのどちらもが礼儀正しいわけではない。)
という文だと、どちらも~というわけではないという部分否定となります。
一方で、
I didn’t know either of them.
(私は彼らを両方とも知らなかった。)
という文だと、どちらも~ないというように全体を否定しています。
また、この場合の not と either は、neither で置き換えが可能で、
I knew neither of them.
(私は彼らを両方とも知らなかった。)
となります。ここでも全体を否定しています。
このように、部分的に否定しているのか、全体を否定しているのかの違いも正確にしておきましょう。
二重否定とは何か?
英語の否定表現には二重否定というものがあります。
以下、例文です。
I never see this picture without thinking of my father.
(私はこの写真を見ると必ず父を思い出す。)
最初はややこしいかもしれませんので、文構造をくわしく見ていきましょう。
never と without に注目です。
まず、
I never see this picture without thinking of my father.
を直訳してみます。
すると、
私は父のことを考えずにこの写真を見ることは決してない。
となります。
never というのは先ほども例に挙げましたが、「決して~ない」という意味です。
そして withoud ~ing というのは、「~することなしに」という意味になります。
これを上記の例文に当てはめると、
without thinking of my father というのは、「父のことを考えずに」となります。
そして I never see this picture は、「私はこの写真を見ることは決してない」となります。
これを一つの文にすると、
I never see this picture without thinking of my father.
(私は父のことを考えずにこの写真を見ることは決してない。)
という文になります。
そして、「私は父のことを考えずにこの写真を見ることは決してない。」というのは、
父のことを考えることをせずにこの写真を見ることは決してない、ということであり、
この写真を見るときは必ず父のことを考える、ということになります。
つまり、
I never see this picture without thinking of my father.
(私はこの写真を見ると必ず父を思い出す。)
のような訳し方となります。
これが二重否定です。
このように、never と without で二重に否定表現を使用することから、二重否定と呼ばれます。
「~なしに…することはない」
というように二重に否定することで、
「…すると必ず~する」
という意味になります!
まとめ
以上、英語の否定表現の主要なものをまとめました。
否定表現を整理するときには、
部分否定か完全否定か
both や either などで部分否定になっているのか全体否定になっているのか
二重否定とは何か
ということからおさえると効率的です。
英語の否定表現は確かにややこしいです。
だからこそ、まずは基本的な表現の種類からおさえておいてください。
(上記で挙げた部分否定、完全否定と、both や either neither については詳しい論点もありますので、次の記事も参照してみてください。