偏差値を10上げるには?必要な得点と学習計画の考え方
この記事のポイント
・偏差値10と得点10点は別の数字
・模試の分布と答案を見て、復習する課題を決める
・時間や期間を一律に決めず、計画と到達状況を確認する
この記事の目次
偏差値を10上げたいと考えたら、まず、どの模試・科目の数値を目標にするかを確認しましょう。
偏差値10アップは、単純に10点多く取ることと同じではありません。
この記事では、公式の計算式をもとに必要な得点の見方を整理し、模試の分析、学習計画、復習と確認の手順を紹介します。
一定の勉強時間や期間で、偏差値や合格を必ず達成できるという意味ではありません。
大学受験に向けて偏差値を上げる方法を考えるためには、模試の数字と入試で必要な得点を分けて整理することが大切です。
偏差値を10上げる前に、必要な得点の考え方を確認する
ベネッセの公式FAQは、偏差値を平均50として受験者集団の中の位置を示す数値と説明しています。
計算式は、偏差値=(個人の得点−平均点)÷標準偏差×10+50です。
平均点と標準偏差を同じと仮定した計算では、偏差値10の差は標準偏差に相当する得点差になります。
下の表は、平均50点・標準偏差15点という仮の1科目の計算例です。
次回の模試では分布が変わるため、15点増やせば必ず偏差値が10上がるという予測ではありません。
ここからは、分析・計画・復習・確認・入試対策という5つの手順で、自分が取り組む課題を整理します。
| 現在の点数・偏差値 | 偏差値の目標 | 計算上の得点目標 |
|---|---|---|
| 35点・偏差値40 | 50 | 50点(15点増) |
| 50点・偏差値50 | 60 | 65点(15点増) |
| 65点・偏差値60 | 70 | 80点(15点増) |
実際の模試結果や予測ではなく、偏差値の式を説明するための仮の数値です。次回は平均点・標準偏差・受験者集団が変わるため、同じ得点増で偏差値が必ず10上がるとは限りません。
ステップ1:模試の成績表から、失点した分野を確かめる
模試の成績表では、総合偏差値だけでなく、科目別の得点、大問や設問別の正答率、自分の答案を確認します。
正答率が高いのに間違えた問題は、優先して原因を確かめる候補です。
知識が出てこなかったのか、解き方を理解していなかったのか、時間や読み違いが原因なのかを分けましょう。
平均点との差だけで、どの単元を勉強すべきかまでは決められません。
| 確認した原因 | 次の取り組み | できたか確かめる方法 |
|---|---|---|
| 知識が出てこない | 教科書・単語帳等の必要な範囲を復習 | 答えを隠して思い出す |
| 解き方の根拠が分からない | 基本例題の条件と考え方を確認 | 解説なしで途中式や根拠を説明 |
| 時間が足りない | 大問の順番と配分を見直して演習 | 同じ時間条件で解いて見直す |
| 読み違い・計算ミスが続く | 誤った手順や読み落とす条件を記録 | 確認箇所を決めて解き直す |
| 未習範囲だった | 学校の進度と入試までの範囲を照合 | 先に学ぶ内容を先生と相談 |
確認事項:基本問題の失点も、原因を分けて調べる
多くの受験生が解けている問題で点数を落としていたら、教科書や基本例題へ戻って確認します。
ただし、「正答率60%以上なら知識不足」と一律に判定する必要はありません。
同じ誤答でも、設問の読み違いや計算の手順、まだ習っていない範囲など、原因は異なります。
問題ごとに何を直すかを決め、次の解き直しで確かめましょう。
よくある失敗:総合偏差値の数字だけで学習を変える
総合偏差値やA〜E判定の文字だけでは、次に取り組む具体的な問題は分かりません。
科目別の結果と答案を見て、改善する課題を決めます。
また、総合偏差値は科目の偏差値の単純平均とは限らず、模試によって集計方法が異なります。
違う模試の数値や判定基準を、そのまま比べないようにしてください。
偏差値40台からの計画も、今の答案から立てる
偏差値40台という数字だけで、学習の不足を一つに決めることはできません。
基本問題での失点が多いなら、用語、公式、基本解法のどこが不安かを確かめます。
知識はあるのに時間内に答案を作れなかった場合は、時間配分や解く順番の練習も候補になります。
今の自分が説明できる・できない内容を分け、必要に応じて先生に問題を見てもらいましょう。
ステップ2:入試日と課題から、1日単位の計画を立てる
志望大学・学部・入試方式の科目と範囲を確認し、未完了の課題を一覧にします。
入試日や出願締切、学校の行事と合わせて、月・週・1日の予定へ分けましょう。
教材を何周するかだけでなく、解説なしで解ける状態を、いつ確かめるかまで決めます。
例えば「基本例題を解き、間違えた問題を翌週もう一度説明する」という形で、復習も課題に含めます。
高3の夏休みは、学校がある日とは使える時間が変わるため、講習や部活動も入れたスケジュールを作ります。
高2も、進級後の予定を見据えながら、今習っている範囲の復習を計画しましょう。
確認事項:生活の予定を先に確保し、学習を割り当てる
高校生は通学、学校の授業、部活動、食事、睡眠などの予定を先に書き込みます。
その上で、教材の確認や問題演習を置ける時間を考えましょう。
朝の短い時間には知識の確認、まとまった時間には演習と採点など、取り組む内容を分ける方法があります。
休憩と予定のずれに使う時間も残し、すべての枠を勉強だけで埋めないようにします。
よくある失敗:無理な詰め込み計画を、そのまま続ける
最初から大きく勉強時間を増やすより、現在の実績と生活を見て、続けられる課題の量を決めます。
睡眠を削ったり、休憩をなくしたりする計画を前提にしないでください。
予定どおり進まなかった場合は、取り組み始める時刻、難しさ、課題の量のどこを変えるかを考えます。
遅れた分をすべて翌日に足すのではなく、週ごとに優先順位と配分を見直しましょう。
勉強習慣がないときは、短い課題から始めて記録する
勉強習慣がない場合は、始める時間と場所、小さな課題を一つ決めます。
自宅で手が止まるなら、学校の自習場所や塾などを使えるか、利用時間と移動の負担を確認しましょう。
環境を変えれば必ず1日8時間勉強できる、という意味ではありません。
実際に取り組めた時間と、できるようになった内容を記録し、少しずつ計画を調整します。
ステップ3:今の課題に合う教材で、基礎と演習をつなげる
知識や基本解法が不安な分野は、教科書や基礎レベルの問題集を使って確認します。
英単語・英文法、数学の公式なども、答えだけでなく、使う条件や意味を説明できるか確かめましょう。
教材を次々増やす前に、今ある本のどの範囲で困っているかを整理します。
全範囲が完璧になるまで演習へ進まないと固定せず、残り期間と優先順位を先生とも相談してください。
確認事項:解法の根拠を、自分の言葉で説明する
問題集に取り組むときは、答えを覚えたかだけでなく、なぜその解法を使うかを確認します。
数学なら途中式や公式を使う条件、英語なら文の構造や選択肢の根拠を説明してみましょう。
説明できない箇所を見つけたら、教科書や解説へ戻ります。
似た問題でも根拠を示せるか、時間を置いて試してください。
よくある失敗:解説を読んで、解けたことにする
解説を読んで分かったことと、自分で答案を作れることは別に確認します。
説明を閉じて解き直す問題と、もう一度試す日を決めましょう。
途中で止まったら、どの知識や考え方が出てこなかったかを書き残します。
何も見ずにすぐ答えられたことだけで定着を決めず、後の確認にもつなげてください。
英単語は、見た数と覚えた数を分けて確認する
英単語が課題の場合は、学校の単語帳などから、今の読解に必要な範囲を決めます。
答えを隠して意味を思い出し、分からなかった語をもう一度確認しましょう。
1ヶ月で1000語に目を通すことと、1000語を使える状態にすることは同じではありません。
一律の語数や周回数を効果の保証にせず、例文や長文の中でも意味を取れるか確かめます。
ステップ4:小テストで、できるようになった内容を確認する
単元が終わったときや週の終わりなどに、学習した範囲から小テストを行う方法があります。
点数だけでなく、根拠を説明できたか、時間がかかりすぎていないかを確認しましょう。
前に間違えた問題と、条件を少し変えた問題を組み合わせると、何を確認したかを整理できます。
結果を見て、次に復習する範囲と、新しく進める範囲を決めます。
確認事項:自力で解き直す日を決める
小テストで間違えた問題は、原因を確認した上で、自力で解き直す課題にします。
その場で解説を読んで終わりにせず、時間を置いてもう一度試しましょう。
何を思い出せなかったか、どの手順を誤ったかを記録すると、次の確認に使えます。
試験までの期間とほかの課題も考え、復習する順番を相談してください。
よくある失敗:点数だけを確認して、誤答を残す
点数を見た後には、次に何を直すかを具体的な問題や単元で決めます。
同じ問題へ戻るのか、前提の知識へ戻るのか、時間を測る練習が必要なのかを分けましょう。
一度にすべての弱点を解消しようとせず、次の確認日までに取り組む範囲を絞ります。
模試での変化と、普段の課題ができたかの両方を振り返ってください。
疑問点は、問題と学習記録を持って相談する
自分一人では解決しにくい疑問は、学校の先生や塾の講師などへ相談する方法があります。
問題、途中まで考えた答案、使っている教材を用意し、どこから分からないかを伝えましょう。
質問できる時間や回答までの目安は、学校やサービスごとに確認します。
誰でもいつでも即座に質問を解決できるとは決めず、返答を待つ間に進める別の課題も用意します。
ステップ5:志望校の科目・配点と、今の失点を合わせて対策する
志望校の募集要項と公開過去問で、科目、配点、問題形式、制限時間を確認します。
その条件と現在の答案を比べ、どの分野を優先して復習するかを考えましょう。
配点の高い科目は重要な材料ですが、必要なほかの科目を放置しないことも大切です。
偏差値を10上げるという目標と、志望校の入試で必要な得点を取る準備は、関連するものとして両方確認します。
確認事項:得点を補う課題は、本人の答案から選ぶ
短期間で得点につながるかは、科目名だけでなく、現在の理解と失点の内容で考えます。
理科や社会は暗記だけで短期間に伸びる、英語や数学は必ず時間がかかる、と一律には分けられません。
基本的な知識の抜けや、解法を理解すれば取り組める問題があるかを確認しましょう。
過去問の出題と配点も見て、受験までに何を確認するかを決めます。
よくある失敗:全教科を同じ時間にする、または一部を放置する
全教科へ同じ時間を割り当てる必要はありませんが、特定の科目だけで必ず補えるとも限りません。
英語と数学を全員が最優先にすべきとは限りません。
志望学部の配点、必要な科目、現在の失点、学校の進度を合わせて、時間の配分を考えましょう。
得意科目の維持と苦手科目の復習の両方を、週の予定へ入れて確認します。
残り期間に合わせて、過去問の目的を分ける
過去問は、出題形式を知るために見る場合と、本番と同じ条件で解く場合を分けて使います。
入試まで半年あるか、3ヶ月か、直前かだけで、全員の開始時期を固定する必要はありません。
未習の範囲や基礎の不足を記録し、解ける範囲の演習と復習を並行して進めましょう。
時間を測って解いた後には、採点と誤答分析の時間も必要です。
学校の先生とも相談し、受験年度の試験形式に合う問題を選んでください。
学習計画を相談したいときのキミノスクール
キミノスクールは、完全1対1の個別指導、個別の教材とカリキュラム、1日単位の学習計画を公式サイトで案内しています。
確認テストと振り返りを通じた支援も紹介しています。
相談時は成績表、答案、現在の教材、1週間の学習記録を用意し、必要な支援とコースの内容・料金を確認しましょう。
特定の偏差値から何ヶ月で必ず10上がる、という保証としては扱わないでください。
参考: キミノスクールの特長
偏差値を10上げるための学習計画でよくある質問
ここでは、必要な勉強時間、優先する科目、残り3ヶ月での考え方を整理します。
偏差値は相対的な位置を示すため、時間だけで次回の数値を予測することはできません。
自分の成績表と入試条件を用意し、次に確認する課題を決める材料にしてください。
偏差値の目標を計画へ変えるチェック
- どの模試・科目の偏差値を10上げたいかを決めた
- 平均点・標準偏差・得点分布の条件を確認した
- 科目の偏差値と総合偏差値の集計方法を区別した
- 正答率が高いのに落とした問題と原因を整理した
- 入試科目と配点に合わせて、復習する範囲を選んだ
- 次の確認日と、解説なしで解き直す問題を決めた
偏差値を10上げるには、何時間勉強すればよいですか?
400〜500時間などの一律の学習時間を、偏差値10アップに必要な基準にはできません。
同じ時間でも、今の知識、使う教材、科目、復習の方法、模試の受験者集団によって結果は異なります。
まず課題を一つ取り組み、解き直しまでにかかった時間と、できるようになった内容を記録しましょう。
その実績を使って、次の確認日までの計画を調整してください。
偏差値40台からは、どの科目を優先しますか?
受験する大学・学部・方式の配点と、今の失点を合わせて決めます。
基礎の不足、時間内に解き切れない問題、まだ習っていない範囲などを、科目ごとに整理しましょう。
正答率が高い問題での取りこぼしは、復習する候補になります。
英語・数学を全員に共通の最優先と決めず、成績表を持って先生へ相談してください。
残り3ヶ月でも、偏差値を10上げられますか?
残り3ヶ月という期間だけでは、次回の偏差値や合否を判断できません。
現在の成績、必要な科目、未習範囲、出願と入試の日程を具体的に確認しましょう。
取り組む問題を絞る場合も、必要な範囲を一律に捨てるのではなく、何を補うための選択かを明確にします。
志望校と併願校の方針も、学校の先生や保護者と並行して相談してください。
残り5ヶ月でも考え方は同じで、期限だけから達成を約束することはできません。
一人で優先順位を決めるのが難しい場合は、答案と学習記録を持って先生へ相談しましょう。
まとめ:偏差値10の目標を、次の学習課題へつなげよう
偏差値を10上げるという目標は、どの模試・科目を使うかと、得点分布の条件を確認して考えます。
一定の勉強時間や方法で、必ず偏差値が10上がるとは言えません。
模試の失点を分析し、生活に合う計画を立て、復習と確認を繰り返しましょう。
数値の上下だけでなく、自力で説明・解答できるようになった範囲も記録し、入試までの課題を調整してください。