意外と出来ない?二次関数のグラフの書き方の超わかりやすい解説!
数学が苦手な人は二次関数でつまずく!二次関数が得意な人は数学が得意!
なんとなくですが、僕の経験上、二次関数ってそんな位置付けな気がします。
では、なぜ二次関数をみんな苦手にするのでしょうか。理由はおそらく、具体的に目に見えない感が強いから!
実際、図形問題は図がすぐにかけるし、確率とかも割と日常生活に近いものがあるなか、二次関数はとにかく式を変形して頭の中で考えていくような感じがします。
しかし、そんな二次関数にも唯一具体的なものにする方法があります!それがグラフ化です。
二次関数のよくわからないあの式もグラフにしてしまえば一気にわかりやすくなります。
そこで、今回は、二次関数のグラフ化を簡単なパターンから難しいパターンまで徹底的に解説していきたいと思います!
できる人の頭の中は常にグラフ!?
二次関数の分野が得意な人は、式を見ただけですぐに大体グラフが想像できてしまいます!
これができる人は強そうですよね。というわけで、今日からあなたもできるようになりましょう!
ポイント1
- グラフの形を知りたかったら y = a(x-p)2+q に変形
- y切片を知りたかったら y = ax2+bx+c に変形
- x切片を知りたかったら y = a(x-α)(x-β) に変形
- aの値が大きくなればなるほど、二次関数のグラフは細い形になり、逆にaの値が小さいと二次関数のグラフは太くなる。
- aの値が正ならば、グラフはカップ型。aの値が負ならば、グラフはキャップ型。
- (p q)は二次関数のグラフの頂点の座標。
- pの値の意味は、二次関数のグラフがどれだけx軸正方向に移動したか。
- qの値の意味は、二次関数のグラフがどれだけy軸正方向に移動したか。
- 二次関数の場合のグラフの移動は、頂点の移動を考えろ!
- x軸対称移動とは、式に出てくるyの部分を全て-yに変えたもの。
- y軸対称移動とは、式に出てくるxの部分を全て-xに変えたもの。
- 原点に対して点対称とは、式に出てくる全てのxの部分を-x 全てのyの部分を-yに変えたもの。
例題1
二次関数 y=-3x2+12x-7 は y=3x2のグラフをx軸の方向に pだけ平行移動し、x軸に対称に折り返し、更にy軸の方向にqだけ平行移動したものである。
pとqの値を求めろ。
考え方
- y=3x2の頭の中で大体グラフが想像できるけど、y=-3x2+12x-7はいまいち想像できない。よし、式変形をしよう!
- となった。
- つまり、この式のグラフはキャップ型で頂点が(2 5)で割と細身でy切片は-7で、y=-3x2というグラフに対してx軸正方向に2 y軸正方向に5移動したものなのか〜。(← ここが一番重要です!!!)
- y=-3x2をx軸に対称に折り返すって、yを-yに置き換えるということだから、-y=-3x2 ⇔ y=3x2
- お!ということは、y=-3x2+12x-7を平行移動させてy=-3x2の形をつくってしまえば、いけそう!!!
- 今、-3(x-2)2+5 は y=-3x2をx軸正方向に2 y軸正方向に5移動させたものだから、p=2 q=5が答えだ!
*注意
- この問題では、p qの値はどっち向きを正とするとかいうものではありません。要は、水平方向にp移動 鉛直方向にq移動と言っているのと同じなのです。
- よって、符号が関係ないので先にx軸方向 y軸方向を移動させてからx軸に対称に折り返してしまいました。本当にそれでいいのか不安な方は是非、移動して折り返して移動させるというステップをしっかり踏んでみてください。
どうでしょう。簡単でしたか?(笑) しかし、ポイントは、二次関数の式を見ただけで一気にグラフに関する情報が頭の中に入ってきたかどうかです。
これができないと、もやもやしてしまいます。
もう少し難易度を上げてみましょう。
ポイント2
- 範囲がきたら、まずは点線でグラフを書き、そのあと範囲のところだけ実線にする。
- 場合分けの基本は、場合分けしたいな〜と思った時に場合わけをすること。
- 二次関数のx2の係数が文字の場合は要注意。正の場合はカップ型になり負の場合はキャップ型になり、さらに0の場合は二次関数が一次関数になってしまう!
例題2
二次関数 y = ax2-4ax+b (0 ≦ x ≦ 3)の最大値が7 最小値が-1のとき、定数a bの値を求めよ。
考え方
出ました、皆さんの嫌いな文字!範囲!場合分け!!!
臆することなく果敢に立ち向かって行きましょう。
- とにかくグラフを書きたい。しかし、x2の係数が文字だと書けない。正だったらカップ型だし、負だったらキャップ型だし、0だったら一次関数だし。
- 場合分けして、グラフ書きたいな〜〜 …というわけで、場合分けをしましょう。
- (i) a > 0 のとき。このときグラフはカップ型というこは確定するが、式変形をしてもっと情報が欲しい。
- y = a(x-2)2-4a+b (0 ≦ x ≦ 3) とする。つまり、頂点は(2 -4a+b)
- 今わかる情報だとこのような制約のもとでまだいろいろなグラフが書けてしまいます。
- しかし、ここで求められているものは二次関数のグラフをかくことではなく、最大値 最小値を把握することです。
- そして、y = f(x)とすると、この二次関数の最大値・最小値はこの制約でかける全てのグラフで共通して Max:f(0) Min:f(2)ということがわかります。(本当かなと思う人はもっといろいろなグラフを式から得た条件に合うように書いてみてください。)
- ということでもう場合分けの必要はありません。
- a > 0 のとき、 f(0)=b=7 f(2)=-4a+b=-1 よって、 a=2 b=7 (a > 0になっていることもちゃんと確認!)
- 同様にa < 0 のときは、Max:f(2) Min:f(0)です。よって、 f(2)=-4a+b=7 f(0)=b=-1 よって、 a=-2 b=-1
- 最後にa = 0のときは、y=bという直線になるので、最大値と最小値が異なることはあり得ません。よってこの場合は解なし。
- 以上より、 a=2 b=7 または a=-2 b=-1 が答えになります。 できた!!!
まとめ
どうでしたでしょうか。少しは二次関数に抵抗がなくなりましたか? それともこのレベルでは簡単すぎたでしょうか。
しかし、これが二次関数の基本中の基本です。まずはこの考え方をしっかり抑えた上でさらにいろいろなタイプの問題を解いて行きましょう!
以下は二次関数に関する僕の記事です!よかったら是非!
範囲が動くタイプの二次関数の最大値最小値問題を一緒に解いてみよう
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