外出も難しかった高校2年生が、週1〜2日登校できるようになるまで

外出も難しかった高校2年生が、週1〜2日登校できるようになるまでの事例
入学・転入当初登校できない日が多く、外出も難しい状態
記事掲載時点週1〜2日、自分で登校

学校へ行きたいと思っていても、教室や人間関係への不安から、家を出ることさえ難しくなる場合があります。そうした日が続くと、本人だけでなく、見守るご家族も「このまま卒業できるのだろうか」「転校しても通えないのではないか」と不安を抱えるでしょう。

この記事で紹介するのは、高校2年生の6月にキミノ高等学院へ転入したSさんの支援事例です。転入当初のSさんは、学校を「怖い場所」と感じ、登校できない日が続いていました。

Sさんへの支援は、自宅から参加できる1時間のオンライン面談から始まりました。その後は、先生と一緒の登校、一人で面談室へ通うこと、好きなゲームを通じた少人数での交流へと進み、Sさんは自分にできることを少しずつ増やしていきました。

記事掲載時点では、体調や気分によって休む日もありながら、週1〜2日は自分で登校していました。

ここでは、転入当初から掲載時点までに行った支援と、Sさんに表れた変化を順を追って紹介します。

※キミノ高等学院での実際の事例をもとに作成しています。変化の過程や感じ方には個人差があります。

転入当初のSさんは、学校を「怖い場所」と感じていた

Sさんがキミノ高等学院へ転入したのは、高校2年生の6月でした。当時は登校できない日が多く、外出することも難しい状態でした。

学年(転入時) 高校2年生
転入時期 6月
転入当初の状態 登校できない日が多く、ほとんど外に出られない状態
転入当初の主な不安 スクーリングに参加できるか、高校を卒業できるか、友達ができるか、教室で過ごせるか

Sさんは、同じ教室にいる人たちを怖いと感じ、学校そのものを「怖い場所」と捉えていました。スクーリングや卒業、友達づくりへの不安も重なり、自宅で過ごす日が多かったといいます。

転入当初、学校への不安を抱えながら家で過ごす高校生のイメージ
※画像はイメージです。

オンライン面談から登校まで―Sさんへの支援と変化

先生は、Sさんの言葉と当時の状態を確かめながら、その時点で取り組めることを一つずつ増やせるよう支援しました。

好きなゲームの話から、先生と安心して話せる関係を築いた

最初に行ったのは、1時間のオンライン面談でした。先生は勉強や登校を話題の中心にせず、Sさんの趣味や好きなゲームについて話を重ねました。

対話を重ねるうちに、Sさんにとって先生は「安心して話せる存在」になっていったそうです。

自宅から先生とオンラインで話す高校生と、机上のスマートフォンのイメージ
※画像はイメージです。

先生が自宅まで迎えに行き、3回一緒に学校へ向かった

オンライン面談の後、Sさんから「家から先生が連れて行ってくれるなら行ける」という言葉がありました。

そこで先生は、Sさんへの個別対応として自宅まで迎えに行き、3回にわたって一緒に学校へ向かいました。登校後は、人の多い教室への抵抗感に配慮し、個室で授業を受けました。

※先生による自宅への迎えは、Sさんに対して行った個別の支援事例です。すべての生徒に共通して行う支援ではありません。支援内容は、一人ひとりの状況を確認したうえで検討します。

一人で面談室へ通う日が少しずつ増えた

先生と一緒の登校を経験した後、Sさんから「先生がいるのであれば、面談室なら一人で行ける」という言葉がありました。

その後、Sさんは一人で面談室へ行き始めました。当初、一人で来られたのは2回に1回ほどでした。それでも、自分で来られた経験を重ねるうちに、登校できる日が少しずつ増えていきました。

Sさんにとって、面談室は学校の中で安心して過ごせる居場所になりました。

ゲームを通じて、2人のクラスメイトと過ごせるようになった

一人で面談室へ来られるようになった後も、知らない人が多い教室へ入ることには不安がありました。Sさんは、「仲良くなりたいけど、何をどう話したらよいのかわからない」という悩みも抱えていました。

そこで先生は、Sさんが好きなゲームを通じて交流できる場を週1回設けました。先生を含む4人でゲームを楽しみ、共通の趣味を持つ生徒同士が少人数で関われる場をつくりました。

ゲーム中には、Sさんが得意なことを生かし、周囲から頼られる場面もありました。掲載時点では、2人のクラスメイトとリラックスして過ごせるようになっていました。

スマートフォンのオンラインゲームを通して、先生を含む少人数で過ごす高校生のイメージ
※画像はイメージです。

週1〜2日、自分で登校できるようになった

先生が迎えに行かなくても通える日が生まれ、Sさんにとって学校は「ただ怖いだけの場所」から、安心して過ごせる居場所へと変わっていきました。

一方で、体調や気分によって休む日もあり、スクーリングへの参加やレポート提出には遅れが残っていました。その時点でも、本人の体調や気持ちに合わせて登校頻度を調整しながら、単位取得に向けた支援を続けていました。

安心できる人・場所・関わりが増え、自分で通える日が生まれたことが、Sさんにとっての大きな変化でした。

「将来は大学で歴史を学びたい」

Sさんは、登校についての気持ちと将来の希望を、次のように話しています。

「まさか先生が家から連れて行ってくれると思っていなかった。登校も少しずつ安定させて、将来は大学で歴史を学んでみたい。」

――Sさん

記事掲載時点では、毎日通える段階にはまだ至っていません。

その一方で、Sさんは、登校を少しずつ安定させることと、その先にある大学での学びを、自分の言葉で目標として語っています。

Sさんへの支援からわかる、キミノ高等学院が大切にしていること

ここまでの経過から、キミノ高等学院が登校支援で大切にしている3つの考え方をご紹介します。

本人の言葉を重視し、できることから始める

最初の目標を教室への登校にせず、オンライン面談から始めました。その後も、「先生と一緒なら行ける」「面談室なら一人で行ける」というSさん自身の言葉を踏まえ、次に取り組むことを一緒に決めました。

好きなことを、人との関係づくりにつなげる

趣味やゲームについて話すうちに、Sさんにとって先生は、安心して話せる存在になりました。さらに、好きなゲームを少人数の活動に取り入れ、共通の趣味を持つ生徒と交流できる場もつくりました。

登校だけでなく、単位取得まで支える

登校できる日が増えても、スクーリングやレポートの課題がすぐになくなるわけではありません。Sさんの場合も、スクーリングへの参加やレポート提出に遅れが残っていたため、本人のペースに合わせて登校頻度を調整しながら、単位取得に向けた支援を続けました。

不登校や転入学についてよくある質問

Q.最初から毎日登校する必要がありますか?

必ずしも、最初から毎日登校する必要はありません。Sさんは、オンライン面談や先生との登校から始め、掲載時点では週1〜2日、自分で登校していました。登校頻度や学習の進め方は一人ひとり異なるため、現在の状況と、卒業までに必要なことを個別に確認します。

Q.教室に入るのが難しくても相談できますか?

ご相談いただけます。Sさんの場合は、まずオンライン面談を行い、登校時は個室や面談室を利用しました。どのような方法から始めるかは、生徒本人の状況や希望を伺ったうえで個別に検討します。

Q.先生が毎回、自宅まで迎えに来てくれますか?

先生による自宅への迎えは、すべての生徒に共通する支援ではありません。Sさんの場合は、本人の希望と当時の状況を踏まえ、個別支援として行いました。支援内容は、ご本人の状況や希望を確認したうえで個別に検討します。

Q.スクーリングやレポートが遅れている場合も相談できますか?

ご相談いただけます。必要な対応は、在籍状況や学習の進み具合によって異なります。卒業時期や単位について不安がある場合は、できるだけ早めに個別の状況を確認することをおすすめします。

Q.不登校の状態からでも転入学について相談できますか?

はい、ご相談いただけます。転入までの一般的な流れは、入学・転入までの流れをご覧ください。

「まだ毎日は通えない」という段階からご相談ください

「進学・転校しても通えるだろうか」「教室に入るのはまだ難しい」と迷っている段階でも、ご相談いただけます。現在の登校状況や生活の様子を伺い、ご本人が無理なく始められる方法を一緒に考えます。

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この記事の制作

キミノ高等学院は、大学進学に特化した通信制サポート校です。実際の支援事例や不登校の段階別の考え方をもとに、不登校や高校進学・転入学に関する情報を発信しています。