家族以外と3年以上話せなかった高校1年生が、先生と笑顔で話せるようになるまで

家族以外と3年以上話せなかった高校1年生が、先生と笑顔で話せるようになるまでの事例
入学・転入当初家族以外と話せず、外出も難しい状態
記事掲載時点先生と笑顔で話し、入学準備を進める

お子様が家族以外の人と話せない状態が長く続いていると、「高校へ進学しても人と関われないのではないか」「本人に学校の話をしてよいのだろうか」と悩む保護者様も少なくありません。

この記事で紹介するのは、高校1年生のEさんの支援事例です。Eさんは3年以上、家族以外の人とほとんど話すことができず、自宅から出ることにも強い不安を感じていました。

Eさんへの支援は、5月の保護者面談から始まりました。その後、本人との面談日を5〜6回調整し、10月に顔を出さないオンライン面談が実現しました。

初めは涙が出て、声を出して話せなかったEさんも、好きなオンラインゲームの話をきっかけに少しずつ会話を始め、面談の終わりには笑顔を見せました。

記事掲載時点では、先生と月1回の面談を続けながら、新入学に向けた準備を一つずつ進めています。ここでは、家族以外の人と話すことが難しかったEさんと先生の間に、最初の会話が生まれるまでの経過をご紹介します。

※キミノ高等学院での実際の事例をもとに作成しています。変化の過程や感じ方には個人差があります。

相談を始めた当時、Eさんは家族以外の人と3年以上話せずにいた

Eさんは、家族以外の人と話すことに強い不安を感じていました。自宅から出る機会もほとんどなく、美容院へ行くことにも抵抗がありました。外出や対面でのやり取りだけでなく、高校について話すことも大きな負担になっていました。

学年 高校1年生
入学形態 新入学に向けて準備
相談開始時の状態 3年以上、家族以外の人とほとんど話せず、自宅から出ることも難しい状態
相談開始時の主な不安 人と話すこと、教室へ入ること、学習の遅れ、高校卒業までの見通し

最初の相談は、Eさん本人ではなく保護者様との面談でした。先生は、まず保護者様からEさんの生活や不安、好きなことを聞きました。

保護者が先生に、Eさんの生活の様子や不安について相談している面談のイメージ
※画像はイメージです。

顔を出さないオンライン面談から、最初の会話が生まれた

最初の面談では、カメラを使わず、5分間の雑談を目標にしました。面談の方法と最初の目標を具体的に決めたうえで、本人との関わりを始めました。

面談の予定を5〜6回調整し、10月に初回面談を行った

5月の保護者面談後、本人との面談を予定しましたが、当日になると参加できず、日程を改めることが5〜6回続きました。

Eさんには、できるだけ面談を先延ばしにしたい気持ちがありました。一方、初回の面談には「嫌なことは先に終わらせたい」という理由で参加しました。その面談では、カメラを使わず、5分間の雑談を目標にしました。

好きなオンラインゲームの話が、家族以外との会話のきっかけになった

10月、Eさんは顔を出さないオンライン面談に参加しました。面談が始まってから約5分間は、涙が出て、言葉を出せない状態が続きました。

そこで先生は、保護者様から事前に聞いていたオンラインゲーム「APEX」の話を始めました。先生が自分の好きなゲームを知っていることに驚いたEさんは、少しずつ言葉を返し始めました。顔は画面に映していませんでしたが、その様子をそばで見ていたお母様が驚くほど、Eさんは楽しそうに笑って話せるようになりました。

顔を出さないオンライン面談で、好きなゲームについて先生と話し始める高校生のイメージ
※画像はイメージです。

卒業に必要なことを具体的に知り、高校への捉え方が変わった

Eさんは、それまで高校について話すこと自体に抵抗を感じていました。先生と話せる関係ができた後、学校生活や学習の進め方についても、本人が聞ける範囲で少しずつ説明しました。

先生は、通信制高校のスクーリングの回数やレポートの進め方など、卒業までに必要なことを具体的に説明しました。Eさんは「思っていたより高校卒業が簡単そうでびっくりした」と話しました。

入学に向けた目標を、外出先や滞在時間まで小さく分けた

記事掲載時点では、Eさんは先生と月1回の面談を続け、好きなゲームの話や中学校の数学に取り組んでいます。

また、保護者様と相談しながら、「最寄り駅まで行く」「学校の前まで行く」「学校の面談室で5分だけ話して帰る」というように、入学へ向けた目標を具体的な行動に分けて準備しています。

先生と笑顔で話し、入学に向けた準備を続けている

相談開始時のEさんは、家族以外の人と話すことができず、外出も難しい状態でした。記事掲載時点では、先生とは笑顔で会話ができ、月1回の面談を続けています。

Eさんは「まだ友達と話すのは怖い」とも話しています。記事掲載時点では登校開始前で、入学に向けた準備を進めている段階です。

それまで話せなかった家族以外の相手として、Eさんは先生とは話せるようになりました。

「まだ友達と話すのは怖いけど、先生とは話せる」

Eさんは、友達と話すことには不安がある一方で、先生とは話せるようになったと、自分の変化を言葉にしています。

初めてのオンライン面談を見守ったお母様も、面談中に見られた変化を次のように振り返っています。

「初めは泣いていたのが、最後には笑顔が出ていた事を嬉しく思います。」

――Eさんのお母様

Eさんへの支援からわかる、キミノ高等学院が大切にしていること

ここまでの経過から、キミノ高等学院が、人と話すことや外出に不安を抱える生徒への支援で大切にしている3つの考え方をご紹介します。

面談は何度でも調整し、参加できる方法を探る

Eさんとの面談は、日程を5〜6回調整した後に実現しました。初回は顔を出さず、5分間の雑談を目標にする方法を選びました。

生徒の好きなことを、先生も好きになる

最初の面談では、Eさんが好きなゲームの話から会話が始まりました。先生が「APEX」の話をすると、Eさんは少しずつ言葉を返し、笑顔で話せるようになりました。キミノ高等学院では、先生が生徒の好きなゲームなどをやってみることが多く、コミュニケーションのきっかけづくりは欠かしません。

入学までの行動を、小さな目標に分ける

Eさんの入学準備では、「最寄り駅まで行く」「学校の前まで行く」「学校の面談室で5分だけ話して帰る」という順に、場所と行動を具体的な目標に分けています。

人と話すことや外出への不安についてよくある質問

Q.本人が家族以外の人と話せなくても相談できますか?

はい、ご相談いただけます。最初は保護者様から状況を伺い、ご本人が参加できる方法や時間を一緒に検討します。Eさんの場合は、顔を出さないオンライン面談で、5分間の雑談を最初の目標にしました。

Q.オンライン面談でカメラを付けられなくても大丈夫ですか?

ご本人の状態に応じて、顔を出さない方法から相談できます。Eさんは、初回の面談ではカメラを使わずに先生と話しました。実際の進め方は、ご本人と保護者様の希望を確認して決めます。

Q.面談の当日に参加できなくなっても相談を続けられますか?

ご相談いただけます。予定どおりに参加できない日があっても、その理由や当日の状態を確認し、次の目標や日程を調整します。無理に参加を促すのではなく、ご本人が安心して関われる方法を考えます。

Q.入学するか決める前でも相談できますか?

はい、ご相談いただけます。現在の生活や学習、人との関わりについて伺い、学校生活や卒業までに必要なことをご説明します。入学・転入までの一般的な流れは、入学・転入までの流れをご覧ください。

Q.学習から長く離れていても相談できますか?

ご相談いただけます。Eさんの場合は、先生との面談の中で中学校の数学にも取り組みました。学習の始め方は一人ひとり異なるため、現在の理解度や負担感を確認し、取り組める内容から始めます。

「まだ毎日は通えない」という段階からご相談ください

「進学・転校しても通えるだろうか」「教室に入るのはまだ難しい」と迷っている段階でも、ご相談いただけます。現在の登校状況や生活の様子を伺い、ご本人が無理なく始められる方法を一緒に考えます。

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この記事の制作

キミノ高等学院は、大学進学に特化した通信制サポート校です。実際の支援事例や不登校の段階別の考え方をもとに、不登校や高校進学・転入学に関する情報を発信しています。