中学国語の曲者「文節」!は結構簡単だった!「ネ」で切る必要はありません!
「ネ」って結局どこに入れるの?
「この文を文節に区切りなさい」という問題に出会うと、多くの中学生は
「あぁ、ネを入れて文を読めばいいんでしょ?」
と考えて問題を解くと思います。
しかし、ちょっと待ってください。
「ネを入れる所って、みんながみんな同じですか?」
例えば、こんな文はどうでしょう?
彼は、あの人に会わなかったことを悔やんでいる。
(※悔やんでいる⇒くやんでいる)
上の文に「ネ」を入れてみてください。
彼は(ネ)、あの人に(ネ)会わなかったことを(ネ)悔やんでいる(ネ)。
このようにネを入れる中学生はおおいです。
これを読んでいる保護者の方も同じだという人がいるのではないでしょうか?
また、
彼は、あの人に会わなかったことを悔やんでいる(ネ)。
としても、日本語としては全然不自然ではありません。
この文の場合は、
彼は(ネ)、あの(ネ)人に(ネ)会わなかった(ネ)ことを(ネ)悔やんでいる(ネ)。
となり、
彼は、/あの/人に/会わなかった/ことを/悔やんでいる。/
と区切ります。
本当の文節の区切り方は…
いかがでしょうか?
「ネ」で区切るという方法は、多くの学校で教えられていますし、参考書にも書かれています。
しかし、上で書いたことからもわかるように、ちょっと無理がある方法です。
(「サ」や「ヨ」を入れる方法も同じですね…)
実は、このような教え方をされているのは「単語」について学習する前に「文節」について学習するからなんです。
既に単語について学習していれば、文節については
「文節は自立語の前で区切る」
と言えば事足りてしまうのです。
ところで、自立語って何だっけ?
「自立語」というのは「それ一語で何らかの意味をなす語」のことです。
以下のような9種類があります。
・動きを表す言葉
動詞…歩く,走る など
・様子を表す言葉
形容詞…きれい,青い など
形容動詞…さわやかだ,静かだ
・ものの名前を表す言葉
名詞…犬,猫 など
・物を指す言葉
代名詞…あれ,これ など
・ある言葉について説明する言葉
副詞…とても,もっと など
連体詞…大きな,あの,この など
・文と文とをつなぐ言葉
接続詞…そして,しかし など
・感動詞… おーい,まぁ など
上に出てきたような言葉の前では、必ず区切るんです。
次に、よく引っかかりやすい2つのパターンについて見ていきます。
間違いやすいパターン① あの,この (連体詞や副詞)
「あの人に」は「あの/人に」と区切ります。
「人」は名詞ですから、その前で区切るんです。
また、「あの」というのは、この文の場合「人」について説明している「連体語」です。
このように「説明する語」と「説明される語」の間は区切ることができます。
・連体詞の場合
・この大空を → この/大空を
・大きな空 → 大きな/空
・副詞の場合
・とても大きい → とても/大きい
間違いやすいパターン② こと,もの,とき
「会わなかったことを」は「会わなかった/ことを」と区切ります。
「こと」は名詞ですので、その前で区切るのです。
同様に「~もの」「~とき」も区切ります。
・買ったもの → 買った/もの
・起きたとき → 起きた/とき
後は練習あるのみ!
文節の問題は、定期テストはもちろん、入試でも出てきます。「該当する箇所の文節を答えなさい」なんて問題もありますよ!
区切り方を学習したら、あとは練習あるのみです。
がんばって、苦手を克服しましょう!