今から実践!古文がスラスラ読めるようになる方法とは
古文が苦手な理由は?
皆さんが古文を苦手としている理由は何でしょうか?
私が高校生だったころ、最初は古典があまり得意ではありませんでした。単語や文法は覚えられるのですが、問題文の内容が頭に入ってこず、得点配分の高い意訳問題や読解問題が解けませんでした。しかし、「ある技」を教えてもらい、身に着けてからはスラスラ読めるようになり、最後には得意科目になりました。
今回は、私も使っていた「古文がスラスラ読めるようになる技」をお伝えしたいと思います。
「作品名」を確認!!
皆さんは古文の問題を解くときは最初に何をしているでしょうか?
問題を確認するでしょうか?いきなり読み始めているでしょうか?私も最初の頃はすぐに問題文を読み始めてしました。しかし、これから紹介する方法に解き方をかえてから古文がスラスラ解けるようになりました。
それはずばり、
『作品名を確認すること』
です。
問題文がどの作品から抜粋されてきたのかは、問題文の冒頭や最後、注釈で必ず記載されています。これを最初に確認することが読解力を上げるポイントです。
作品名から「内容を想像」!!
作品名を確認したら、「内容を推測」しましょう。
具体的な例を紹介します。
皆さんは「徒然草」という作品をご存知でしょうか。中学校の国語の教科書や日本史のなかでも登場する有名な作品で、問題集や過去問でも頻出の作品のため、受験生の中で知らない人はいないのではないでしょうか。
この作品の特徴として、必ず文中に筆者の持論や教訓が書かれています。そして試験ではほぼ必ず、筆者の主張やその理由を問う問題が出されます。
古文を読む前に作品名を確認して「徒然草である」という情報を得るだけで、「どのような主張がされているのかな?」、「その主張に至った理由が書かれているはずだ」と文章の構成やその内容を想像することができます。
何も情報を持たずに読み始めるのと比べて、何に注目すればよいかがわかるため、内容を理解しやすくなりますよね。
鎌倉時代後期の随筆文学。兼好作。2巻。元徳2 (1330) ~元弘1 (31) 年成立か (前半の一部は 1319年成立か) 。「つれづれなるままに…」に始る小序のほか 243段。内容は人生論,仏教信仰論,人間観,女性論,住居論,趣味論,自然観照を綴った随想,挿話・奇譚の類,物語的な小文,備忘録的な雑記など多岐にわたっている。
古文の知識を蓄積しておく!!
この技を使うためには古文の知識を蓄積しておくことが必須です。「徒然草」という作品名がわかっても、その情報を持っていないと意味がありません。以下に大学受験に頻出の作品を挙げておきます。
・源氏物語
・徒然草
・宇治拾遺物語
・枕草子
・鴨長明(方丈記・無名抄・十訓抄)
・大鏡
・本居宣長(玉勝間等)
・更級日記
・伊勢物語
・古今著聞集
・平家物語
・今昔物語集
これらの作品の情報を本などで収集しておきましょう。
「本を読む時間がない!」と言う人は、ネットで「『作品名』 現代語訳」で検索してみましょう。現代語訳されたページが必ず見つかるはずです。ただし、その情報が間違っているかもしれないので気を付けてください。
押さえておくべきポイント
受験科目は古文だけではありません。また、出題される可能性がある作品すべての現代語訳を頭に入れておくことはほぼ不可能です。
そこで、押さえるべきポイントを3つお伝えします。
①歴史背景
その作品はいつ作られたのでしょうか。時代が違えば常識が違い、時代背景は作品に大きな影響を与えます。
②特徴
その作品のジャンルは何でしょうか(小説、随筆、説話等)。また、どのような内容でしょうか(歴史的事実に即して書かれている、宗教観が書かれている等)。特徴を知れば内容を想像しやすくなります。
③ストーリー
「源氏物語」のような長編小説や、「平家物語」のように歴史的事実に即して書かれている軍記物語などでは大まかなストーリーを知っておくだけで非常に読みやすくなります。あらすじと登場人物を把握しておきましょう。
基本は大切に!!
ここまで古文の読解力を上げる技をお伝えしてきました。しかし、これはあくまでも裏技のようなものです。これだけでは、必ず出題される単語の意味や、品詞、活用を答えるような問題を解けるようにはなりません。単語や文法は一朝一夕で身に着くものではありませんが、勉強しただけ必ず点数に結びつきます。コツコツと勉強するようにしましょう。