センター数学のスランプを脱出! なぜセンター試験が有効なのか?
数学は「積み重ね」? 3年からじゃ、もう遅い?
数学はしばしば「積み重ね」が大事だと強調されます。確かに、数学には積み重ねの一面があることは否定できません。では、3年生までちょっと遠ざけていたら、受験には間に合わないのでしょうか?
そんなことはありません!
今までの数学の勉強の遅れを取り戻す、とっておきの教材があるのです。それは……
センター試験
です。
センター試験で、どう勉強するの?
まず、センター試験を一通り解いてみましょう。解けないことを必要以上に心配する必要はありません。これから解けるようになるための勉強をするんですからね。解けないと思ったところは飛ばしても構いません。
さて、解いただけでは学力は上がりません。ここからが大事なところです。センター試験といえば自己採点ですね。点数が上がれば嬉しく、下がれば不安なのはよく分かりますが、それだけにとどまらず「自己分析」をしてみましょう。
自己分析とは「なぜ正解できなかったか」をチェックすることです。計算ミス、それもシンプルなミスなら仕方ないものと割り切って、次から注意しましょう。使えていない公式や定理があれば、参考書でその公式についてもう一度復習しましょう。
「自分が何をできないか」を知って、それをつぶしていくのです。
どうしてセンター試験が良い?
センター試験といえば、全ての国公立大学と、たいへん多くの私立大学の受験に取り入れられている試験です。科目の多少こそ違いますが、ほとんどの受験生はセンター試験を経て大学入試に突入していきます。
多くの受験生の学力を判定するだけあって、センター試験は比較的オーソドックスな問題で構成されており、難易度も易しい問題から中の上クラスの問題まで揃えられています。要するに各教科の「基本と基礎」が身についているかを測るテストです。ですから、受験本番以外にも、試金石として大いに活用できるのです。
数学の入試問題を解くこと≒家を建てること!?
数学の入試問題を解くことは、家を建てることに例えられます。学校の定期テストと違って、大学入試の問題はひとつの分野にとどまらず、いろいろな分野のテクニックを組み合わせて初めて解けるものが多いです。
大工さんが家を建てることを考えてみしょう。家を建てるためには、さまざまな技術が必要です。のこぎりを引き、釘を打ち、カンナをかけ、ほぞを彫り、……。技術をたくさん持った大工さんほど、複雑な家が建てられます。
実は入試数学でつまづく大きなきっかけは、組み合わせ方が分からないことです。しかし、いきなり大きな家を建てようとするから分からなくなるのです。基本的な組合せを知ること、大きな家ではなく犬小屋を建てることから始めていけば良いのです。
調子が悪いときにも、センター試験を解いてみる
順調に進んでいたはずの勉強が、最近うまくいってない…。そんな「不調の予感」がしたときにも、センター試験が有効です。
数学が得意になると、できるだけ計算を省きたいなど「格好いい」解き方を求めてしまいがちです。それは悪いことではありませんが、その思いが強くなりすぎると不調のきっかけになります。
その点、センター試験は穴埋め式なので、基本的には出題側の意図に沿って解答するしかありません。計算力を測るために、地道で細かい計算もさせられます。自分のフォームをチェックして勉強に臨むのが、受験では大切なのです。
センター試験をマスターしたら?
センター試験をマスターしたら、受験生としての基礎力はついています。たいていのハードルは越えられる力がついたと考えてよいでしょう。
基本的な公式と、その組み合わせ方は一通り学んだはずです。くわえて、さらに複雑な二次試験の問題を解いても、その構造を理解できるだけの力は充分についています。
センター試験をしっかり勉強することは、そのくらい重要なことなのです。頑張ってくださいね。