勉強法 仮定法 if S were toとは?|英語勉強法

仮定法 if S were toとは?|英語勉強法

仮定法の If S were to は、ちょっとニュアンスがつかみにくい表現かと思います。

まずは仮定法の基本と、If S were to という文構造、そして意味、というように、一つずつ正確におさえる必要があります!

ここではそんな If S were to について整理していきます。

                                               

 

If S were to の基本的な考え方

If S were to仮定法の表現です。

ですので、仮定法の基本的な考え方とともに整理することが大事です!

仮定法は、事実と反対のことや実現の可能性が低いことを仮定する場合に使用します。

 

そしてこの If S were to は、実現の可能性が少ないこと、ありそうもないことを示す仮定法になります。

If S were to は、「仮に(もし)Sが~ならば」と訳す表現になります。

この「~ならば」という部分は、実現の可能性が低い、少ないことを示しています。

 

それでは、この If S were to を使用する仮定法の文構造を見てみましょう。

以下のようになります。

If S’ were to 動詞の原形~、

S would(should could might) 動詞の原形…

仮に(もし)S’が~だとすれば、Sは…するだろう(…できるだろう、…かもしれない)

となります。

 

これは実現の可能性が少ないことを示しています。

それでは、例文を見てみましょう。

 

If the sun were to stop shining we would die.

(もし太陽が輝かなくなれば、私たちは死ぬだろう。)

 

この例文は、

If S’ were to 動詞の原形~、

S would 動詞の原形…

という文構造になっています。

「もし~ならば」の部分、If the sun were to stop shining の部分を見てみましょう。これを if節といいます。

「もし太陽が輝かなくなれば」となります。

were to の後には動詞の原形がきていますね。

この部分は、実現の可能性が少ないことを示します。

 

この例でいえば、いきなり太陽が輝かなくなるということはまずありえません。ですので、「もし太陽が輝かなくなれば」という部分は、実現の可能性が少ないこと、ありえそうもないことを示しています。

このような部分に着目すると、仮定法のニュアンスがつかみやすくなるので、注意して考えてみましょう!

 

次に、「私たちは死ぬだろう」の部分が、

we would die.

の部分です。

これを主節といいます。

 

If S’ were to 動詞の原形~、

S would(should could might) 動詞の原形…

という文構造の後半の、

S would(should could might) 動詞の原形…

にあたり、ここでは would を使用しているので、

S would 動詞の原形…

という文構造になっています。

 

さて、この「S would 動詞の原形…」という部分に S がありますね。これがこの文全体の主語です。

主語が入っている節になるので、これを主節といいます。

 

If S’ were to 動詞の原形~、

S would(should could might) 動詞の原形…

If節If S’ were to 動詞の原形~の部分)の主語は S’ としていますが、これは「~ならば」の部分にあたる主語であり、この文全体の主語ではありません。

上記の例文の、

If the sun(S’) were to stop shining we(S) would die.

(もし太陽が輝かなくなれば、私たちは死ぬだろう。)

でも、主語(S)主節に登場する we(私たち)になります。

if節の、If S’ were to 動詞の原形~、

S’ にあたる the sun(太陽)というのは、「~ならば」という仮定の部分の主語であり、if節の主語となりますが、文全体の主語ではありません!

文全体で考えたときの主語は we(私たち)になります。

「もし太陽が輝かなくなれば、私たちは死ぬだろう。」という文の主語は、あくまでも「私たち」になります。

 

その意味で、

 

If S’ were to 動詞の原形~、

S would(should could might) 動詞の原形…

仮に(もし)S’が~だとすれば、Sは…するだろう(…できるだろう、…かもしれない)

 

という文構造の説明の部分では、if の後にくるものを S ではなく S’ と示しました。

見出しなどでは便宜上、If S were to と示しましたが、あくまで

If S’ were to 動詞の原形~、

S would(should could might) 動詞の原形…

という文構造となることをおさえておいてください。

 

 

倒置の形

If S’ were to 動詞の原形~、

S would(should could might) 動詞の原形…

<仮に(もし)S’が~だとすれば、Sは…するだろう(…できるだろう、…かもしれない)>

というのは、倒置の形で置き換えることもできます。意味は同じです。

以下のようになります。

 

Were S’ to 動詞の原形~、

S would(should could might) 動詞の原形…

<仮に(もし)S’が~だとすれば、Sは…するだろう(…できるだろう、…かもしれない)>

 

変わったのはif節の部分だけです。

If S’ were to 動詞の原形~が、Were S’ to 動詞の原形~に変わっています。

if がなくなっていますね。

主節の部分S would~以下の部分)は同じです。

文全体の意味も変わりません。

 

上記の例文の、

If the sun were to stop shining we would die.

(もし太陽が輝かなくなれば、私たちは死ぬだろう。)

を、倒置の形にすると、

 

Were the sun to stop shining we would die.

(もし太陽が輝かなくなれば、私たちは死ぬだろう。)

となります。

訳は同じですね。

 

この倒置の形では、if が省略されます。

そして、were が最初に登場し、その後に S’ にあたるものを入れ、その後の to 動詞の原形~以下は同じです。

if の形の文から if を省略し、主語と were を入れ替えた形になります。

 

この倒置の形は、if が省略されているため、仮定法の話だと気づきにくいということが考えられます。

ですので、まずは if の形の文構造をおさえたうえで、倒置の形も存在するということをおさえておきましょう!

「もともとは if の形の仮定法の話だ」ということに気づけないと、いきなり倒置の形の英文を見てもこんがらがってしまいます。

もともとの形と倒置の形をしっかりと比較しておきましょう。

 

違いがあるのは、if節だけです!

倒置の形は、if節の部分において if がなくなって倒置の形になるだけで、他は全て同じなので、ここをしっかりとおさえておきましょう!

 

 

まとめ

If S were to というのは確かに最初はイメージがつかみにくいかと思います。

まずは、

If S’ were to 動詞の原形~、

S would(should could might) 動詞の原形…

という文構造をおさえ、

仮に(もし)S’が~だとすれば、Sは…するだろう(…できるだろう、…かもしれない)

という意味になること、

そして「~ならば、~だとすれば」という仮定の部分は、実現の可能性が少ないことを示している、

ということをしっかりおさえておきましょう。

また、倒置の形にも注意しておきましょう。

以下に例文を出しておきますので、文構造と意味に注意しつつ、訳してみて下さい。

 

 

以下の英文を訳してみましょう。

 

(1)  If the earth were to stop revolving we would die.

(2)  If war were to break out what would you do?

(3)  Were the earth to stop revolving we would die.

<注>revolve = 自転する

 

 

 

 

<訳>

(1)  もし地球が自転しなくなれば、我々は死んでしまうだろう。

(2)  仮に戦争が起きたら、あなたはどうしますか。

(3)  もし地球が自転しなくなれば、我々は死んでしまうだろう。

 

<補足説明>

まずは(1)についてです。地球が自転しなくなるというのはまずありえない話なので、これは実現の可能性が少ないこと、ありそうもないことを示している仮定法です。(3)は、(1)の倒置の形です。ですので、意味は二つとも同じです。

(2)については、主節の部分が疑問文となっていますが、基本は同じです。もともと、

If S’ were to 動詞の原形~、

S would(should could might) 動詞の原形…

というのが基本的な文構造であり、このS would以下の節(主節)の部分が what をともなった疑問文の形となっています。いずれにせよ、主節には would などの助動詞が入ります。例文でも、what would you do?(あなたはどうしますか)となっており、would が入っています。you(あなた)が S の部分にあたり、would の後に do という動詞の原形がきていますね。