状態動詞と動作動詞の見分け方とは?丁寧に説明|英語勉強法
動詞には状態動詞というものがあります。
この状態動詞というのは、「進行形にできない」という論点でよく登場します。
言葉としては聞いたことがあるけど、いまいちピンとこないこともあるかと思います。
ここではそんな状態動詞について解説していきます!
あいまいな点を整理していきましょう。
状態動詞とは
状態動詞というのは、文字通り「状態」を示す動詞ですが、まずこの意味を考えてみましょう。
そもそも動詞というのは、何かの動作というイメージが強いですね。
run(走る)や write(書く)など、動作というのは動詞としてイメージが持ちやすいです。
状態動詞は、このような動詞とは意味合いが違います。
例えば、以下の例文を見てみましょう。
I live in Tokyo.
(私は東京に住んでいる。)
どうでしょうか。
この文の動詞は live です。「住む」という意味です。
これは、先ほど例に挙げた run(走る)や write(書く)という動詞と違って、何かの動作としてはちょっとイメージが持ちにくいですよね。
「住む」というのは、何かの動きではなく、まさに状態を示しています。
この live のような動詞を状態動詞といいます。
状態動詞の「状態」とは、大まかにいえば何か継続した状態のことを示します。
この状態動詞は基本的に進行形にすることはできません。
このことを「状態」という意味をふまえて考えてみましょう。
例えば、
I am playing the guitar now.
(私は今ギターを弾いているところです。)
という文なら、play(弾く)という動詞を playing という進行形の形にして、「弾いている」という意味にしています。
この play(弾く)は、動作を表す動作動詞です。
I am playing the guitar now.
という文は現在進行形ですが、この現在進行形というのは、今この時点で進行している動作です。
このような進行形に、状態動詞を使うことはできません。
現在進行形なら現在の時点で進行している動作に、過去進行形なら過去のある時点で進行していた動作になりますが、状態動詞というのは、このような進行形にはならないのです。
状態動詞は何かの継続した状態のことで、これはすぐにやめられることではない状態のことです。
先ほど例に挙げた live(住む)という状態動詞をもう一度考えてみると、
I live in Tokyo.
(私は東京に住んでいる。)
のような場合で、「住む」という動作はすぐにやめられるものではありません。
このように考えると、進行形というのは、ある時点で進行している動作のことで、
このような動作はある時点が過ぎるとピタっとやめられる動作です。
これに対して状態動詞の状態とは、ある時点でピタッとやめられるものではありません。
状態動詞は、「時点」という観念が考えにくいのです。
状態動詞はこのような状態を示します。
ですので、状態動詞は基本的に進行形では使用されません。
live 以外の状態動詞の例として、know(知る)という動詞を考えてみましょう。
この know も状態動詞です。
I know him.
(私は彼を知っている。)
という文を考えてみると、一度知ってしまった以上、「知る」という状態はすぐにピタっとやめられるものではありません。
この know(知る)も状態動詞であり、進行形にはできません。
さて、ここで live についてもう一つ説明を加えておきます。
この live という状態動詞は基本的に進行形にはできませんが、一時的に住んでいるような場合は進行形になることがあります。
I’m living in Tokyo now.
(私は今東京に住んでいます。)
のような場合は、今一時的に住んでいるというニュアンスになります。
確かにこれも、一時的とはいえ、住んでいるという状態をすぐにやめられるかというと疑問が出てきそうですが、
一時的として「時点」がある程度決まっており、やめようと思えばやめられるような状態、例えばある期間が過ぎればすぐにでも他の場所に住むことが決まっているような状態であれば、このように進行形を使うこともできます。
まとめ
以上、状態動詞について説明をしていきました。
最初はニュアンスがつかみにくいかもしれませんが、以下にいくつか例文を挙げておきますので、状態動詞について考えつつ訳してみましょう。
進行形にならないということを意識しつつ考えてみると、状態動詞のニュアンスがつかみやすくなります!
状態動詞の例と、例文を見つつ、考えてみてください。
<状態動詞の例>
live(住む)、belong(所属する)、know(知る)、like(好む)、find(思う)、believe(信じる)など。
live や belong は、文字通り状態としてなんとなくニュアンスがつかめるのではないでしょうか。
上記の例で、know、like、find、believe という状態動詞は、人の心理状態を表します。
心理状態というのも、ある時点でピタッとやめられるようなものではありません。
このような動詞も状態動詞です。
<例文>
以下の英文を訳してみましょう。
(1)He belongs to the soccer club.
(2)I know them.
(3)I believe him.
<訳と補足説明>
どうでしょうか。文自体は平易な文ですが、状態動詞として意識して読むと、ニュアンスがつかみやすくなります。
それでは訳文です。
(1) 彼はサッカー部に所属している。
(2) 私は彼らを知っている。
(3) 私は彼を信じている。
以上、訳してみると、「~している」のような訳になりますね。
これが一番違和感のない訳になります。
しかし、「~している」という訳になったとしても、上記の例文は全て状態動詞の文なので、進行形ではありません。
簡単な英文でも、上記の例文は進行形にはできないということが読み取れるかが大事です。
最初は平易な文でいいので、まずは状態動詞というものの理解を深めていきましょう!