助動詞wouldの意味をわかりやすく解説|英語勉強法
助動詞の would は、どうしてもニュアンスがつかみにくくなることがあります。
ニュアンスがうまくつかめなかったり、あいまいになってしまうこともあるかと思います。
ここでは、そんな助動詞の would について、「willの過去形」、「過去の強い意志」、「過去の習慣」の三つについて説明していきます。
willの過去形の意味
助動詞の would には、will の過去形という考え方があります。
will は未来の話ですので、この「過去形」というのはニュアンスがつかみにくいかもしれません。
これを説明していきます。
以下の例文を見てみましょう。
I said that I would study English.
(私は英語を勉強すると言った。)
この場合の would についてです。
これは、私が「言った」ということで say の過去形の said を使っていますので、過去の話です。
これは、「私はこれから英語を勉強するよ」という内容のことを過去に「言った」ことになります。
これは確かに「言った」ということで過去の内容ですが、言った当初は、まだ英語を勉強していなかったことになります。
そうなると、「言った」というその時点においては、「私は(これから)英語を勉強する」というように、言った時点での予定、つまり言った時点での未来のことを言ったことになります。
この、「私は英語を勉強する」というのは、これを「言った」という時点から見れば「未来」のことになるわけです。
つまり、言った当初はこう言ったことになります。
I will study English.
(私は英語を勉強する(だろう)。)
これが言った内容ですが、said として「言った」という意味にすると、言った内容はあくまで過去の出来事になってしまいます。
このようなときに、will を would に変えます。
これが未来を示すはずの will の過去形ということになります。
そうなると、
I said that I would study English.
で、said という過去に合わせる形で would を使用することになります。
しかし、この would はあくまで will の意味があり、言った当初の内容は
I will study English.
であったことになります。
この would は、意志未来の過去などと言われます。
「英語を勉強する」という意思を言った(said)時点では、その意志はまだ実現していませんから、未来のことになります。
それを含めた内容が、said によって「言った」と表現して全て過去の話になるため、will を過去形の would に変えないといけません。
このような would の使い方があります!
ややこしいですが、これが will の過去形という意味での would です。
この would はニュアンスがややこしいため、下の方に例文をいくつか載せておきます。
訳し方に注意して見ておきましょう。
また、助動詞の基本として、助動詞の後に動詞の原形が続くということは変わりません。
I said that I would study English.
という文でも、助動詞の would の後には、study という動詞の原形が来ていますね。
過去の強い意志
助動詞の would には過去の強い意志という意味があります。
「どうしても~しようとした」という意味になります。
否定文にすると、助動詞の would の後に not をつけ、would not で「どうしても~しようとしなかった」となります。
いずれも、過去の強い意志や固執、拒絶のことを示します。
さて、このような意味の would ですが、以下に例文を見ていきましょう。
I would do my homework.
(私はどうしても宿題をやろうとした。)
このような場合、would は「どうしても~しようとした」の意味になります。
助動詞である would の後には動詞の原形の do が続いていますね。
この would を否定文にすると、助動詞の後に not をつけるという手順で、would not となり、「どうしても~しようとしなかった」となります。
上記の例文を否定文にするなら、
I would not do my homework.
(私はどうしても宿題をしようとしなかった。)
となります。
また、この would を疑問文にすることもできますが、「どうしても~しようとしましたか」と聞く例は稀かもしれません。
ただ、疑問文にする手順は、もちろん通常の助動詞と同じく、助動詞である would を主語の前に移動し、最後にクエスチョンマークをつけます。
She would do her homework.
(彼女はどうしても宿題をやろうとした。)
という文を疑問文にするなら、
Would she do her homework?
(彼女はどうしても宿題をやろうとしたのですか。)
となります。
過去の習慣
助動詞 would には、「よく~したものだった」という過去の習慣の意味があります。
このような意味の would について、以下の例文を見てみましょう。
He would play soccer when he was a child.
(彼は子供の頃、よくサッカーをしたものだった。)
のような場合には、would は「よく~したものだった」という過去の習慣を示しています。
この would ですが、often を伴って would often とすることもできます。
He would often play soccer when he was a child.
(彼は子供の頃、よくサッカーをしたものだった。)
などのように使われます。
また、この場合の would は、主語は人になる場合がほとんどです。
人が過去に行っていた習慣のことを示す際に、この would が使われます。
「よく~したものだ」というのは習慣のことで、この「よく~したものだ」という習慣というのは、人が行っていたことと考えるのが自然です。
過去の習慣を示す would については、このこともおさえておきましょう!
まとめ
以上、助動詞の would について、「will の過去形」、「過去の強い意志」、「過去の習慣」という三つの意味を見ていきました。
これらの三つの意味について、would を使って示すことができますが、最初はややこしいかもしれません。
とくに、「will の過去形」という意味での would については、ニュアンスがうまくつかみにくいところでもあります。
まずは基本的な考え方をしっかりとおさえ、例文を確認してみてください。
以下、いくつか例文と訳を問題として載せておきます。
(1)She said that she would do her best.
(2)I thought he would go there.
(3)She would play the guitar.(would=過去の強い意志の意味で)
(4)He would play the guitar when he was a child.(would=過去の習慣の意味で)
<訳>
(1) 彼女はベストを尽くすと言った。(will の過去形)
(2) 私は、彼はそこに行くだろうと思った。(will の過去形)
(3) 彼女はどうしてもギターを弾こうとした。(過去の強い意志)
(4) 彼は子供の頃、よくギターを弾いたものだった。(過去の習慣)
(1)、(2)について
どちらも、will の過去形となります。
(1)は、彼女は言った(said)という過去の時点では、「ベストを尽くす」というのは「これから」ベストを尽くすという意味になり、この時点では未来のことです。しかし、said という動詞で「言った」という意味になり、全体として過去の話になるため、その時点では未来のことだった内容を過去にするということで、未来の will を過去形の would にしています。
(2)は、私は思った(thought)という過去の時点では、「彼はそこに行くだろう」という部分は未来のことになります。しかし、thought という動詞で「思った」ということになり、全体として過去の話になるため、その時点では未来のことだった内容が過去になり、未来の will を過去形の would にしています。