後回しなんてもったいない!実は簡単な助動詞「まほし」の用法
こんにちは。塾講師めるです。
今回は「助動詞「まほし」の用法」を説明していきます!
1)助動詞「まほし」の活用形と接続は?
まずは,助動詞「まほし」の活用形と接続を確認しましょう。
(未然形/連用形/終止形/連体形/已然形/命令形の順になっています)
「まほし」:(まほしく)/まほしく /まほし/まほしき /まほしけれ/○
まほしかり まほしかり まほしかる
この活用形,どこかで見たことがありますよね?
実は,「まほし」の活用は形容詞のシク活用とほぼ同じなんです。
(唯一の違いとして,「まほし」には命令形が存在しません)
また,助動詞「まほし」は未然形接続なので,直前には動詞の未然形があります。
2)助動詞「まほし」の意味は?
助動詞「まほし」の意味は一種類だけです。さくっと見てみましょう。
「まほし」:希望(~たい,~てほしい)
「まほし」は形容詞「欲し」から生まれた助動詞なので,基本的には「~たい」と訳します。
それで上手く訳せない場合は「~てほしい」と訳すことで上手くまとまります。
では,いくつか例を挙げてみましょう。
己が行かまほしきところへ往ぬ。(自分が行きたいところへ行ってしまう)
少しのことにも,先達はあらまほしきことなり。
(ちょっとしたことにも,指導者はあってほしいことだ)
二つ目の例では,「指導者はありたい」と訳すのは不自然ですよね。
そこで「指導者はあってほしい」と訳すことで上手くまとめることができます。
3)まとめ
いかがでしたか?今回のポイントは以下の通りです。
助動詞「まほし」:接続 =未然形接続
活用形=(まほしく)/まほしく /まほし/まほしき /まほしけれ/○
まほしかり まほしかり まほしかる
意味 =希望(~たい,~てほしい)
→基本的には「~たい」,訳せない場合は「~てほしい」
他の主要な助動詞と比べると後回しにされがちな「まほし」ですが,
使い方は非常にシンプルなので覚えるのはとっても簡単です。しっかり復習しましょう!