「神聖ローマ帝国」って名前はローマだけど、なんでドイツにあるの?
今回は「神聖ローマ帝国」について解説していきたいと思います。
問.神聖ローマ帝国について[]の空欄に適切な語を入れよ
はじまりは[a]年に東フランク王国(ドイツ)の[b]がローマ教皇ヨハネス12世からローマ帝国皇帝の後継者として、皇帝に戴冠した時からとされています。
神聖ローマ帝国と言うのは名ばかりで、その実体はドイツ王がその皇位を兼ねていました。
17世紀頃にはその支配権は実質的にはなくなり、神聖ローマ帝国の皇位は[c]が受け継ぎましたが、ナポレオン戦争にで敗れ、[d]年に最後の皇帝フランツ2世が退位して滅びます。
回答
a 962
b オットー1世
c ハプスブルク家
d 1806
解説
ドイツの王が神聖ローマ帝国を兼ねていたのに、なぜ「ローマ帝国」と名乗っているのでしょう?
それは「ローマ帝国」と言う名前は「ブランド価値」があったからです。
当時のヨーロッパでは「ローマ帝国」=かつてのローマ帝国の領地の支配権があると思われていたので、
名乗ることで、この辺一帯は俺のものと宣言していたのです。
なので、元々あったローマ帝国とつながりがあるわけではないのです。
まとめ
神聖ローマ帝国をまとめると以下のような国になります。
962年に東フランク王国(ドイツ)のオットー1世がマジャール人(ハンガリー系)の進攻を撃退したことから、ローマ教皇からローマ皇帝の冠をもらいます。
ドイツ人のオットー1世がローマ皇帝になってしまったので、ややこしいことになってしまったわけです。
これ以前にあったコーマ帝国とはまったく異なるものであることを覚えておきましょう。
ちなみに元祖ローマ帝国は東西に分裂しますが、東ローマ帝国はビザンツ帝国と名前を変えて、1453年まで存続していますので、
そちらからしたら、ドイツが勝手にローマ帝国を名乗るのを苦々しく思っていたでしょうね。