勉強法 過去形と過去分詞の違いって?どっちも過去の話じゃないの?

過去形と過去分詞の違いって?どっちも過去の話じゃないの?

動詞の過去形と過去分詞って、規則動詞では同じ形ですよね。一部の不規則動詞も過去形と過去分詞は同じ形です。

例えば、

規則動詞:want(原形) – wanted(過去形) – wanted(過去分詞)

不規則動詞:buy(原形) – bought(過去形) – bought(過去分詞)

など、見た目は過去形・過去分詞が全く同じ。

では、過去形と過去分詞って意味も似ているの?と思ったら、実は全然違うのです。

しかも、過去形と過去分詞、両方に「過去」の二文字がありますが、過去分詞には「過去」とはあまり関係がありません。

それでは、過去形と過去分詞の用法をそれぞれ見ていきましょう。

過去形の用法

過去形には、以下の用法があります。

  1. 過去の状態・動作を表す(過去時制)
  2. 控えめな表現にする(助動詞)
  3. 現在のありえないこと、可能性の低いことを表す(仮定法過去)

 このように過去形は単に「過去」を表すだけではないのです。

それでは、一つ一つ用法を確認してきましょう。

 

1.過去の状態・動作を表す(過去時制)

I usually wake up at 8 AM.

「私はたいてい8時に起きる」

は、現在形をつかって現在の習慣を表していますが、

I woke up at 7 AM yesterday.

「私は今朝7時に起きた」

 は、wakeの過去形wokeは、過去(昨日)の動作(起きた)を表します。 

2.控えめな、丁寧な表現にする(助動詞)

ちょっと手伝ってもらいたいとき、

Can you help me?

「手伝ってくれますか?」

と言えますが、控えめに丁寧にお願いしたいときは助動詞 can を過去形 couldにして、

Could you help me?

「手伝って頂けますか?」

というと、控えめな丁寧なお願いになるわけです。

can/couldのほかにも、would(willの過去形)、might(mayの過去形)などがあります。 

3.現在の事実に反すること、ありえないこと、可能性の低いことを表す(仮定法過去)

If I had much money I could buy that book.

「もしもっとお金を持っていたら、あの本を買えるのだが」

は、今は実際には十分なお金を持っていないんだけど、もしも持っていたら・・・という現在の事実に反することを仮定する話法(仮定法過去)です。

 

過去分詞の用法

過去形には、以下の用法があります。 

  1. 受動態を作る
  2. 完了形を作る
  3. 形容詞のように名詞を修飾する
  4. 分詞構文を作る

 

それでは、一つ一つ用法を確認してきましょう。

1.be動詞 + 過去分詞 で 受動態を作る

He wrote this book last year.

「彼は去年この本を書いた」

の wroteを was wrriten (writtenはwriteの過去分詞)とし、

This book was written by him last year.

「この本は去年彼によって書かれた」

とすることで、受動態の文を作ります。

2.完了形を作る

現在完了:have(has) + 過去分詞

過去完了:had + 過去分詞

でしたね。

I have been to Canada.

「私はカナダに行ったことがある」

 

When I arrived at the station the train had already left.

「駅に着いたとき、列車はすでに出発していた」 

3.形容詞のように名詞を修飾する

これについては、色々な使い方があるので詳しくは分詞の単元で学習してほしいですが、簡単に言うと

Look at that broken window.

「あの割れた窓を見なさい」

と、breakを過去分詞brokenとすることで、「~された」という意味で名詞を修飾することができます。

I bought a car made in USA.

「私はアメリカ製の車を買った」

のように、過去分詞が句を導く場合は、名詞を後ろから修飾します。

 

4.分詞構文を作る

分詞構文には現在分詞を使ったものと過去分詞を使ったものがありますが、ここでは過去分詞の例を示します。

Written by plain English that story was very easy to read.

「シンプルな英語で書かれていたので、そのお話はとても読みやすかった」

分詞構文の用法も詳しくは分詞の単元で学習してほしいですが、writeの過去分詞writtenを用いて「書かれた」と受け身の意味とし、さらに前半部分は主節の理由を示しています。

 

まとめ

このように、過去形と過去分詞は、見た目は似ているものは多いですが、意味・用法は全くことなります。

また「過去」の意味は過去形の一用法に過ぎず、過去分詞についていえば「過去」の意味がないのです。

みなさんも、過去形・過去分詞の違いを意識するようにしてくださいね。