染色体とDNAの違い!完璧に説明できる!?
染色体とDNAの違い、きちんと説明できますか?
染色体とDNAはまったく別の意味をもつ言葉です。その違いを、ここでしっかり復習しておきましょう。
染色体の説明はあとにして、まずはDNAの説明から。
DNAってなに?
DNAとは、デオキシリボ核酸とよばれる、「遺伝子の本体」です。デオキシリボース、リン、塩基から構成される、遺伝情報をもった、鎖状に連なった化学物質です。一般的には、2本鎖で二重らせん構造をとります。DNAは、タンパク質と結合し、染色体をつくります。染色体とは違い、DNAそのものはタンパク質を含みません。
染色体ってなに?
染色体とは、遺伝の本体であるDNAがヒストンと呼ばれるタンパク質に巻き付いてできる構造のことです。
DNAとの違いは、ヒストンに巻き付いていることです。
染色体の構造をとることで、DNAは破壊されにくくなります。また、染色体の構造がなければ、細胞分裂の時に遺伝情報として染色体(遺伝子)がただしく分配されなくなります。
さらに、染色体の構造がなければ、生物が進化や適応をすることもなかったとかんがえられています。
DNAと染色体の違いは、染色体はヒストンにDNAが巻き付いてできたものである。
ということから説明できます。
また、染色体に関する用語として
相同染色体、2価染色体、性染色体、常染色体という言葉がありますが、これらの違いについても復習しておきましょう。
相同染色体とは?
相同染色体とは、染色体のうち、互いに同じような形状であり同じような領域の遺伝情報をもつ2本の染色体をセットにして呼ぶときの呼称です。この相同染色体どうしは結合しますが、形や遺伝情報に違いのある染色体どうしは結合しません。
教科書の「細胞分裂」の内容を読み返しておきましょう。
2価染色体とは?
2価染色体は通常の染色体の状態とは違い、減数分裂の時のみみられる染色体です。2価染色体は、配偶子を効率よく作るために役立っています。
性染色体とは?
性染色体とは、染色体のうち、性別を決定する働きをもつ染色体のことをいいます。ヒトの場合、X染色体、Y染色体 を性染色体として持ちます。
その他の生物では、性決定の様式が違い、別の性染色体をもつ場合があります。この分野は入試に頻出ですから「性決定」の分野の復習をしておきましょう。
常染色体とは?
常染色体とは、細胞に含まれる性染色体以外の全ての染色体のことをいいます。常染色体は、性別以外の全ての遺伝的形質を決める遺伝子を持ちます。性染色体とは違い、性決定に関する遺伝子は含みません。
さいごに
今回は少し長くなりましたが、お疲れさまでした!
生物のかなり基本的な分野ですから、しっかり覚えておきましょう。