範囲が動くタイプの二次関数の最大値最小値問題を一緒に解いてみよう
ポイント
- 二次関数の最大値最小値問題が来たらまずは可能性のあるグラフの概形をノートに書き出してみる
- 二次関数の最大値最小値問題は範囲が動くタイプとグラフが動く場合がある
例題
二次関数 があり、 のグラフをKとする。ただし、aは正の定数とする。
このとき、 における関数 の最小値をaを用いて表せ。
考え方
- まずは、このグラフがどんな形なのかわからないのでグラフをかいてみよう!
- 二次関数のグラフをかくには平方完成しないとだよね。
- んー。頂点のx座標にもy座標にもaが入ってきて厄介だな。最低限、そのx座標とy座標についてわかることを洗い出して、それっぽいグラフをかいてみよう!
- 頂点のx座標は、2aだが、この頂点はどの辺にいるんだろう。お!aが正の定数っていう条件があるから、2aは0より大きいってことがわかったぞ !
- 頂点のy座標は、a2-2a-4だが、これはaが正の定数っていう条件だけではどんな値になるかわからないな。
- とりあえず今わかる情報からこんな二次関数のグラフ(図1を参照)をかいてみた! これは間違っていないはず。
- 次にこの二次関数のグラフに範囲を書いてみよう。今、aは正の定数だったから、0<a<2aの位置にいるってことはわかった。けど、a+2はaより大きいってだけでどこにかけばいいかわからないな。
- よし、この問題は二次関数の最小値を求める問題だから、a+2の位置を二次関数の最小値が変わるところで場合分けをしよう!ふむふむ、これはいわゆる二次関数の範囲が動くタイプの最大値最小値問題だな。
- a+2が a<a+2<2aの範囲だったらどこでも二次関数の最小値はf(a+2)になる!(図2の赤い部分参照)
- a+2が 2a≦a+2の範囲だったらどこでも二次関数の最小値はf(2a)になる!(図2の黒い部分参照)
- つまりこの二つで場合分けすればいいんだ!
- というわけで、 のとき、この二次関数f(x)の最小値は
- かつ より、 のとき、この二次関数f(x)の最小値は
図1
図2