数学的帰納法のわかりやすい例題!コツを覚える|数学勉強法
数学的帰納法の証明とは、簡単に説明すると、
1:まず出発点となる命題を証明する
2:直前の命題が正しければ、次の命題も正しいことを証明する
この2つを証明することで、全ての場合の命題が正しいことを証明するという手法です。
特に自然数についての証明や、数列を解く際の最終手段などに用いることができます。
少し回り道な手法ではあるのですが、上手く使えば確実に問題を解くことができます。
使いこなせることに損はないので、ぜひここでマスターしましょう。
例題を見てみましょう。
例題
が正の整数のとき,次の等式が成り立つことを証明せよ.
これは皆さんも一度は見たことがあるシグマの公式ですね。
これを数学的機能法で解いてみます。
(Ⅰ)のとき
よって成り立つ。
(Ⅱ)で与式が成り立つと仮定すると
両辺にを加えると
よってでも成り立つ。
以上(Ⅰ)(Ⅱ)より、全ての正の整数に対して等式は成り立つと言える。 終
このようにステップを踏んで証明することができました。
これだけだと大したことないと思うかもしれませんが、室はこれは画期的な解法です。
何故なら、一般式を強引に予想して、それを証明するという荒業ができるからです。
例えば、以下のような例題を考えます。
例題
で表される数列の一般項を求めよ。
もちろん数列をきちんと勉強していれば簡単に解ける問題ですが、
もしどうやって解くかが分からなくなってしまったとします。
そんなときに、強引な解法として数学的帰納法が使えるかもしれません。
を1から順番に式に当てはめていくと
ここから、一般式は以下のように表せると予想できる。
(Ⅰ)のとき
よって成り立つ。
(Ⅱ)で成り立つと仮定すると
よってでも成り立つ。
(Ⅰ)(Ⅱ)より、全ての正の整数に対して等式は成り立つと言える。
以上より、
終
この例題はちょっと極端なので、普通に漸化式を解いた方が簡単ですが、
もう少し厄介なものでも、もし一般式を予想することができれば同じ解法ができます。
この方法の特徴は、ゴールが見えているので解くのは簡単だということです。
(もちろん、予想が外れていたらアウトですが…)
最初から何でもこの方法で解くのはおススメできませんが、行き詰ったときの
最後の手段として持っておくと安心ですので、上手く使っていきましょう。