半反応式が酸性と中・塩基性で2種類あるのにはちゃんと理由があった!
別に酸性と中・塩基性で半反応式が2種類ある理由なんて知っていなくても
http://withdom.jukendou.jp/articles/832
この記事のようにやれば、半反応式は求めることができます。
しかし、気になる人も多いと思いますし、知っていて損はないと思う内容なので考えてみましょう。
今回は、MnO4– を題材に考えていきます。
- 酸性下:MnO4– → Mn2+
- 中・塩基性下:MnO4– → MnO2
液性によって差があるのは上の式なわけだが、この差は酸性下と中・塩基性下で反応後に別のものが出来上がることを意味しています。
では、なぜ別のものが出来上がるのでしょうか。
実は、MnO2 というのは、完全に還元しきっていない状態なのです。
逆に、Mn2+ というのは、完全に還元しきった状態です。
酸性下では酸が多いからそれによって完全に還元されるのに対して、中・塩基性下では酸が少ないので完全に還元されません。
その証拠に、
MnO2の半反応式は、酸性下で MnO2 → Mn2+ から作ることができます。
還元しきっていなかったものを、完全に還元しているわけですね!