勉強法 【シリーズ冷戦】 (6)ワルシャワ条約機構

【シリーズ冷戦】 (6)ワルシャワ条約機構

NATOへの対抗

 冷戦にあって1949年、西側諸国は共同で東側の軍事力に対抗するため、NATOを結成しました。これは西側の軍事同盟でしたが、1955年には西ドイツも加盟することになりました。

 西側での単なる軍事同盟としては静観していた東側でしたが、西ドイツも加盟するとなれば話は違います。冷戦の最前線まで、西側の軍事同盟が出張ってくるというのは大きな脅威です。そこで、マーシャル・プランに直面したときと同様に、東側でも対抗することが求められました。

 1955年、ソビエト連邦を中心としてワルシャワ条約機構が設立されました。参加国は概ね、東側陣営諸国でした。以前であれば英語のWarsaw Treaty Organizationの略称を取ってWTOと呼ばれていましたが、冷戦が終了した現在ではWTOは世界貿易機構を指すものとなり、ワルシャワ条約機構の略称としては使われなくなりました。

 ワルシャワ条約機構は、もちろん西側からの相互防衛を目的とした軍事同盟でしたが、ソビエト連邦による支配は明らかでした。そのため、1956年のハンガリー動乱や1968年のプラハの春では、ソビエト連邦がハンガリーやチェコに軍事介入する手段として活用されたのでした。

 

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【シリーズ冷戦】 (1)ヤルタ会談

【シリーズ冷戦】 (2)ドイツ分割

【シリーズ冷戦】 (3)トルーマン・ドクトリン

【シリーズ冷戦】 (4)マーシャル・プラン

【シリーズ冷戦】 (5)コメコン

【シリーズ冷戦】 (6)ワルシャワ条約機構

【シリーズ冷戦】 (7)NATO

【シリーズ冷戦】 (8)鉄のカーテン演説