三角関数の加法定理や和積公式は丸暗記はダメ!|数学勉強法
「数学の公式って全部覚えなきゃダメですか?」の答え⇒「可能ならば是非とも導出を理解して下さい」
大学入試,殊にセンター試験などは,時間との勝負ですよね。
制限時間が設けられているので,解答の際に用いる公式は,覚えている方が有利と言えば有利です。
でも,基本しっかり抑えておけば公式は導き出せるものであることを理解しておくのが得策ですね。
忘れてしまった場合には自分で導き出せば良い,導くことが出来る,それが強みになります。
三角関数の和積なんかは,パッと見ややこしいので,え?これ覚えるの??と敬遠しがちですが,
加法定理さえ知ってれば簡単に導けるので,個人的には丸暗記はオススメしません。
もちろん,覚える余力のある人は,どうぞ覚えて下さい。
問題数こなすうちに自ずと覚えてしまった人も,その記憶は武器として維持してOKです。
ただ,公式導出の原理は,どんな公式であっても,理解しておくだけの価値があります。
因みに筆者は覚える作業が苦手だったので,この公式【和⇔積】に関しては試験中に自分で導いて使ってました。
筆者の経験上では,あやふやな記憶を辿るよりも,その都度導いた方が,遥かにミスが少なかったです。
もう一度繰り返しますが,覚えられる人は覚えて下さいね!!(しつこいって?)
加法定理
(1)・・・
(2)・・・
(3)・・・
(4)・・・
ここでつまづいてる諸君は迷わず出直して来て下さい。
加法定理は導出から自力でこなすよりも,そのまま丸暗記する方が楽ちんです。
先ずは加法定理を正しく暗記しましょう。
これらの式を足したり引いたりする事で,目的の公式が導かれます。
積⇒和
(1)+(2)⇒・・・(5)
(1)-(2)⇒・・・(6)
(3)+(4)⇒・・・(7)
(3)-(4)⇒・・・(8)
はい,これで積から和への公式は導出完了です。
この形で不満な方は,教科書や参考書に記載されてる形になるように,ご自身で変形してみて下さい。
※右辺=左辺の形に書き換えて,両辺を2(もしくは-2)で割ってやればOKです。
和⇒積
(5)⇒
(6)⇒
(7)⇒
(8)⇒
はい,これで和から積への公式も導出完了です。
単純に前述の式を書き換えただけです。
何をするかと言うと,ここが最大のポイントになるかと思います。
(i)・・・
(ii)・・・
とおいて,上記(5)~(8)の左辺をA,B表記に変える。
(i)+(ii)⇒⇒
(i)-(ii)⇒⇒
として,上記(5)~(8)の右辺もA,B表記に変える。
以上で公式導出は終了です。
あとは問題数こなしながら,この公式が何故どんな風に便利なのかを体感しましょう。
「こんな形の公式があったなぁ~」と,その存在と導出方法だけを記憶しておくのが我流でした。
ご参考までに・・・。