1の虚数3乗根?虚数ωについて簡単に解説!|数学勉強法
1の虚数3乗根の1つを(オメガ)と言います。
なんだかとても強そうな名前ですよね。
この虚数は高校数学ではあまり大きくは扱われないのですが、
何故かテストには良く顏を出すので、その性質は頭に入れておきましょう。
そもそも1の虚数3乗根とはどういうものなのか、まずはそこから考えていきます。
という方程式を考えます。
この式の実数解は誰がどう見ても1だと分かるかと思います。
しかし、虚数まで考えると、実はもう2つ解があります。
であるので、以外にも
という虚数解が存在することが分かるかと思います。
この解をと呼ぶのです。
そして、この式から分かるの性質が以下の2つです。
また、以下のような性質もあります。
この3つの性質を使うと、問題が簡単に解ける場合が結構あるのです。
典型的な例をみてみましょう。
のとき、以下の計算結果を答えよ。
これに対して、正面から代入して解くことも不可能ではないですが、
まず間違えなく撃沈します。
しかしながら、実はこの問題は前述の性質をしっかり理解していれば暗算でも解けます。
となり、答えは0です。
このように、1の虚数3乗根が絡む計算に関しては、その性質上手く使うことによって
数式の字数を下げることができるので、計算が楽になったり、問題がシンプルになったりします。
テストでは限られた時間内で問題を解かなければならないので、こういった性質は
最大限利用して、スピードアップも図っていきましょう。