2次関数の対称移動はまず頂点に着目しよう!|数学勉強法
放物線を x 軸に平行な線( y = [定数] で表される線)を軸に対称移動させる問題は、以下のような2つの簡単な作業のみで解けますので、ぜひ習得しておきましょう。
1.放物線をひっくり返す。
2.頂点を、軸に対して線対称な位置に移す。
ちょっと抽象的なので、例題をもとに解き方を確認していきましょう。
例題)放物線 を を軸に対称移動した放物線を求めよう。
手順1:放物線をひっくり返す。
放物線が山形か谷形かはどこで判断すればいいでしょうか。もちろん、の係数の符号を見ればわかります。正なら谷形、負なら山形でしたね。
与えられた放物線のの係数は 1 です。これをひっくり返して山形にするにはの係数の正負を逆にするだけ。つまりの係数を -1 に変更する。これで手順1は終了です。
手順2:頂点を、軸に対して線対称な位置に移す。
例題について考える前に、まず一般的に、点 ( a b ) を y = c で表される線を軸に対称移動させる場合を考えましょう。移動後の点の座標を ( a’ b’ ) とします。
まずイメージをつかむために以下の図を見てください。
これを見れば、a’ b’ がそれぞれ a b を用いてどう表せるかすぐにわかりますね。(今回は b > c として図を描きましたが、b < c の場合も同じになります。)
a’ = a
b’ = b – 2 ( b – c ) = – b + 2 c
これをもとに、例題の放物線の頂点を移動させましょう。
与えられた放物線の頂点の座標は ( 2 1 ) ですね。これを y = 3 を軸に対称移動させた点は、
( 2 – 1 + 2 × 3 ) = ( 2 5 )
となります。
あとは手順1と2で得られた値をもとに、放物線を表す式を完成させれば終了です。
答え)
あとは、問題や求められている答えが のような形である場合が多いので、その式変形ができるかどうかです。
の式変形が苦手な人は、「放物線を平行移動・対称移動させるときに必要な式変形」を読んでしっかり練習してください。