ルネサンスがイタリアで起こった理由について理解しよう!
■まずはじめに・・・
『ルネサンス』という言葉を知っていますか?
これは再生や復興などと表現されますが、歴史上のルネサンスはどうやって成立し、発展したのでしょう。
そこで今回、世界史の中でも大きな影響を与えたイタリアのルネサンスについて、詳しく説明していきます。
■ルネサンスって何?
ルネサンスは、フランス語で『再生』という意味になります。
ギリシア・ローマ時代では、芸術や文化に個性を尊重し、人間性を重視していましたが、
ヨーロッパでキリスト教が広まった途端、芸術や文化にも神を崇め、宗教を広めようと発展していきました。
この中世末期の教会中心の文化をギリシア・ローマ文化に戻そうとした運動がルネサンスになります。
つまり、ルネサンスはキリスト教中心のヨーロッパ文化にとって大きな転換期となったのです。
■ルネサンスが繁栄したのはなぜ?
では、なぜ14世紀にルネサンスが栄えたのでしょうか。
その理由は大きく分けて3つあります。
1つ目は、当時のイタリアは『東方(レヴァント)貿易』のおかげで、とても裕福だったということです。
この東方貿易とは、北イタリア諸都市とレヴァン(地中海東岸)地方との貿易だというのは覚えていますよね。
イタリア商人は地理的にもイスラム商人と繋がりが強かったため、ヨーロッパでは貴重な『香辛料』を独占的に販売していました。
これによって、イタリアは大きな富を得ました。
2つ目は、十字軍以降に東ローマ帝国が衰退したことで、ビザンツ(東ローマ帝国)やイスラムの文化が入り込みやすくなったことです。
ビザンツやイスラムの学者や文化人がイタリアに入り込み、抑圧されていた当時のヨーロッパの文化人にたくさんの刺激を与えたそうです。
3つ目は、イタリアに古代ローマがあり、遺跡や石造がそこら中に残っていたことです。
日常的に古代ローマ文化の環境にあったイタリア人たちは、その土地柄から古典復興の風潮が強まりやすかったのです。
これらの要因から、ルネサンス時代の幕開けとなりました。