染色体のテロメアとは?ポイントはDNA!|生物勉強法
染色体の末端にあるテロメアは、「寿命を決める要因」なのではないかと注目されています。
このテロメアについて、詳しく説明させる記述問題が出題されることがあります。
■テロメアについて詳しく知ろう
テロメアは、染色体の末端に存在しているキャップのような、DNA鎖の末端を保護する構造のことです。
具体的に何から保護しているのか?
→テロメアは、DNA分解酵素や、DNA修復機能からDNAを保護する働きがあります。
DNA分解酵素から保護するというのはなんとなくわかると思いますが、
DNA修復機能から守るってどういうこと?と思う方が多いと思いますから、説明しておきます。
DNAの修復機能のなかに、「DNA鎖が切断されたときに働く修復機能」があります。
これは、DNAポリメラーゼがDNAが切断されてできた末端を2つ見つけて、 その2つを繋ぎ止めるという修復をする機能です。
この機能が間違って働いたとき…
そうです。
正常なDNA鎖の末端どうしを繋ぎ止めてしまって、DNAに末端がなくなってしまうのです。
このような状態になると細胞は正常に働けなくなって細胞死を起こしたり、ガン化してしまったりします。
また、テロメアは細胞分裂を重ねるごとに短くなります。
そのため
「DNAを保護して発ガンや細胞死を防いでいて、時間がたつにつれて短くなるテロメアは、寿命を決める要因なのではないか?」
として注目されているのです。
今回のお話はここまでです。
覚えておくと役に立つと思いますから、メモをとるなどして復習できるようにしておきましょう。