賛成酸化剤と中性乾燥剤と塩基性乾燥剤の選び方|化学勉強法
無機化学の気体の実験的製法のお話です。
乾燥剤ってどう選ぶの?という疑問を持たれている方は多いと思います。
そんな方のために、選び方のポイントについて説明していきます。
まず、乾燥剤の種類からお話しします。
これについては、覚えるしかないので、必ず覚えましょう。
[乾燥剤の種類]
・酸性乾燥剤
酸性の乾燥剤で、酸性の気体の乾燥につかいます。酸性乾燥剤の例は、濃硫酸、十酸化四リンがあります。
・塩基性乾燥剤
塩基性の乾燥剤で、塩基性の気体の乾燥につかいます。塩基性乾燥剤の例は、塩化カルシウムなどがあります。
・中性乾燥剤
中性の乾燥剤で、ほぼすべての気体の乾燥に使えます。中性の乾燥剤の例は、ソーダ石灰、酸化カルシウムがあります。
例えば、塩基性の気体であるアンモニアの乾燥には 塩基性乾燥剤であるソーダ石灰が使われます。
酸性乾燥剤は中和反応が起こるため使えません。
例外ですが、中性乾燥剤の塩化カルシウムも、反応してしまうので、アンモニアの乾燥には使えません。
また、他の例外として硫化水素の乾燥について気を付けなければならないことがあります。
濃硫酸を硫化水素の乾燥に使うと、濃硫酸は硫化水素と酸化還元反応を起こしてしまうため、使えません。
このように、気体の乾燥剤を選ぶときには、目的の乾燥剤と反応しないものを選ばなくてはなりません。
じゃあ、どんなものが反応しないの?ってことですが、
「それについては自分で考えてください。」
何て言ったのでは疑問の解決になりませんから、考え方のポイントについて紹介します。
[考え方のポイント!]
1.目的の気体は酸性?中性?塩基性?まずごれをチェックする!
2.目的の気体と同じ性質の乾燥剤+中性乾燥剤をピックアップ!
3.ピックアップした乾燥剤と目的の気体が、「中和反応を起こさないこと」「酸化還元反応を起こさないこと」をチェックする!
3の工程で残ったものが最適の乾燥剤です。
ただし、入試問題のなかには、使える乾燥剤が選択肢のなかにないもの、使える乾燥剤が複数あるものがあります。
自分で解いて、使える乾燥剤がなかったり、複数ある場合は、問題に条件の指定がなければ、自信をもって自分で出した答えを書きましょう。
今回は覚えることが少し多くなりましたが、受験成功には必要なものです。必ず覚えましょう!