形式目的語itとto不定詞を使った文の主語!|英語勉強法
皆さん、“形式目的語のit”って聞いたことありますか?
“形式”って聞くと、何だか難しそうで嫌だな~と思いません?
ですが、皆がひっかかりやすいので、英文和訳の問題などでよく出題されます。
ここでポイントを押さえておかないと、あとで痛い目を見るかもしれませんよ!
でもでも、こんな風に考えたらあらあら簡単です。騙されたと思って、お付き合いください。
まずは、こんな例文があったとします。
I thought it difficult to do this work alone.
これは第何文型でしょうか?
I thought it difficult to do this work alone.
S V O C
動詞thinkの後ろに名詞のitがきていますから、この場合はthinkが他動詞だと分かりますね。
また、difficultは形容詞ですから補語の役割を果たしています。
さてさて、本題です。
I thought it difficult.
S V O C
これだけを訳すと、「私はそれを難しいと思った」となります。では、「それ」って何でしょうか?
これだけでは分かりませんよね。実はこれを説明するために、“to do this work alone”があります。
to+動詞の原形、つまり不定詞で「it(それ)」の内容を説明しています。
ということは、「一人でこの仕事をすること」=itですね。itの内容が分かったので、「それ」とはもう訳さなくてよいですね。
もう1度全体を訳してみましょう。
I thought it difficult to do this work alone.
(私は、一人でこの仕事をすることは難しいと思った。)
となります。
では、なぜ訳さないitをわざわざ使うのでしょうか?
それはズバリ、分かりやすさ優先のためです。例えば、こんな並びだったらどうでしょうか?
I thought to do this work alone difficult.
S V O C
何だか、目的語が長くて間延びしていませんか?しかも、補語がおまけみたいになり、SVOCの文型に気づかない人も続出するはずです。
こんなことを防ぐために「形式目的語it」が活躍してくれます!
I thought it difficult to do this work alone.
S V O C
こっちの並びのほうが、SVOCがきれいに並んで、スッキリしています!文型にも気づきやすいですね。
「形式目的語it」は、“形式”の名のとおり、「形だけ」の登場なので「それ」と訳す必要はありません。
次からはSVOCのOの部分にitがあったら、「形式目的語かな?」と鼻をきかせて、後ろに不定詞がないか捜してみましょう!
きっとなぞのitの正体が分かるはずです。