抗力とは垂直抗力と摩擦力の和! 力学の基本!|物理勉強法
力学の範囲で「抗力ってなに?」という疑問をもつ方は多いのではないでしょうか。
それもそのはず、重力、摩擦力などが日常生活でも使う単語であるのに対し、抗力は力学でしか使わない専門用語だからです。
抗力(英語:reaction)とは、垂直抗力と摩擦力の和のことをさします。
例として、あらい斜面に置かれて静止した物体を考えましょう。
物体には重力が働き、重力は「物体を斜面下向きに引っ張る力」と「物体を斜面に垂直に押し付ける力」に分解できます。
このとき、「物体を斜面下向きに引っ張る力」は物体を斜面と平行の下向きに動かそうとするので、斜面と物体の接触面にて、物体が動くのを邪魔する「摩擦力」がはたらきます。
一方、「物体を斜面に垂直に押し付ける力」によって斜面は物体に押し付けられるので、作用反作用の法則より、斜面が物体を押し返す「垂直抗力」が働きます。これら2つの力のを足したものが抗力です。
摩擦力は抗力の水平成分、垂直抗力は抗力の垂直成分なんですね。
ちなみに、抗力は、もとの力である重力と同じ大きさで逆向きになっています。
抗力がどんなものかイメージができたでしょうか。
これから専門用語がどんどん出てきますが、めげずに理解していきましょう。