なんで国際連盟にアメリカは参加してないの?国際連盟の失敗を徹底解説!
国際連盟にアメリカが不参加だった理由ってなんなんだろう?
今回は、それも踏まえて国際連盟がなぜうまく機能しなかったのか考えていこう!
第一次世界大戦の後、国際平和のためには国際機関が必要だ!という考えから、
アメリカ大統領ウィルソンの提案によって、 スイスのジュネーブに国際連盟が設立されたよね。
これは超基本だからね!忘れずに!
当初は日本を含む4カ国(フランス・イギリス・イタリア・日本)が常任理事国を務めた。
現在の国際連合の前身とも言える国際連盟だけど、実は国際連盟と国際連合の間には決定的に違うところが3つあった。
この3つが、国際連盟がうまく機能しなかった主な理由とも言えるんだ。
【1 独自の軍を持っていない】
- 国際連合は、国際連合の指揮下にある「国際連合軍」という軍隊を持っている。
この軍隊は平和を破壊する者に対して強制措置をとることができて、兵力は国際連合加盟国が提供しているんだ。
でも、実際はPKO(平和維持活動)での活躍がほとんどだね。
- 国際連盟は軍を持っていなかった。
ということは、どこか1国が国際法に違反したり独裁的な行動を取ったとしても軍で制裁を加えるということができなくて、
口頭での注意・勧告が国際連盟の大きな仕事になっていたんだ。
「何か悪いことをしたら制裁を加えるよ。」
こういう牽制があるのとないのとじゃ大分変わるよね。
だって、みんなも「学校遅刻したら反省文ね」なんていわれたら絶対遅刻しないでしょ!笑
【2 主要国の不参加】
まず、提唱した張本人のアメリカは国際連盟に参加しなかった。
なぜか。アメリカではヨーロッパのことには口を挟まない(モンロー思想)という考え方があって、
「第一次世界大戦は主にヨーロッパの事なんだから、アメリカが関与する必要はない!」と当時のアメリカ世論が国際連盟への参加を拒んだんだ。
またロシアも、ロシア革命で新たにソヴィエト社会主義共和国連邦(ソ連)が誕生したばかりで、当初は参加が認められていなかったんだ。
当然だけど、第一次世界大戦負けたドイツは仲間はずれだよ。
大国が不参加なのはかなり痛いね…
【3 全会一致の法則】
- 国際連盟では、何かを決めるときに加盟国すべての賛成を得ることが必要だった。
最大で60カ国近い加盟国があったから、すべての国の賛成を得るということはかなり大変。
だから、大切な事をなかなか決めることができなかった。
- 国際連合では、常任理事国5カ国と非常任理事国9カ国の賛成があれば採決ができるようになっている。
おさらいしとくけど、常任理事国は、アメリカ、ロシア、フランス、イギリス、中国の5カ国。
第2次世界大戦で勝利した国が中心となっているね。非常任理事国は2年おきに担う国が変わるのも押さえておこう!
主な原因はこの3つかな!
ここに書いたこと以外にもきっとあるはずだから、興味のある人は自分で考えてみよう!