コンデンサーが回路に入っているときの式の立て方
ポイント
- コンデンサーは電荷を蓄えることによって電位差を作ることができる
- 式は全て定常状態でのキルヒホッフの第二法則と電荷保存則で立てる
- キルヒホッフの第二法則とは、ループをぐるっと一周してきたら電位は必ず0vになるということ。電圧上昇を+、電圧降下を-にして全て足し合わせて、それら=0とする。
- 電荷保存則とは、電荷が移動できない孤立系では必ず電荷の量が保存されるということ。(前の定常状態での電荷量)=(後の定常状態での電荷量)として使う
- コンデンサーの性質で電気容量Cのコンデンサーに対して+Qから-Qへコンデンサーをまたぐとだけ電圧降下する。
例題
電気容量C 2Cのコンデンサーと起電力V 2Vの電池を用いて図のような回路をつくった。
スイッチをaに入れてからbに切り替える。2Cのコンデンサーの左側極板の電荷QLはいくらか
※ 電気容量Cのコンデンサーは以降、コンデンサーC とする。
※ 電気容量2Cのコンデンサーは以降、コンデンサー2C とする。
解き方
- スイッチをaに入れる前はコンデンサーの電荷が0であるということを把握する。
- スイッチをaに入れると、右上の方でループが出来上がるが、これはキルヒホッフ第二法則を満たしていないので、電荷が移動し始めると考える。
- 電荷が移動し終わって、コンデンサーCの左側に+Q1 右側に-Q1が蓄えられたとする。(定常状態)
- そうすると、定常状態では必ずキルヒホッフの第二法則が成り立たないといけないので、
- 次にスイッチをbに切り替える。すると、下側にループができるがキルヒホッフの第二法則が成り立っていないので、また電荷が移動し始めると考える。
- 今度は、コンデンサー2Cの左側に電荷QL、右側に電荷-QL、コンデンサーCの左側に電荷QR、右側に-QRが蓄えられたとする。(定常状態)
- すると、定常状態なので4と同様にキルヒホッフの第二法則で式を立てると、
- さらにコンデンサー2Cの右側からコンデンサーCの左側にかけては電荷はどこにもいけない孤立系である。よって、電荷保存則を立てようとする。
- するとスイッチをbに入れた瞬間はコンデンサーCの左側に+Q1、定常状態になったときにはコンデンサー2Cの右側に-Ql、コンデンサーCの左側に+Qrいるので、
以上より連立方程式を立てると
答え