動名詞と不定詞の名詞的用法の違いを簡単に説明|英語勉強法
「~すること」と訳すことでおなじみの、動名詞と不定詞の名詞的用法って、同じなの?実は何か違うの?
今回は動名詞と不定詞の名詞的用法の、違いについて説明していきます。
動名詞と不定詞(名詞的用法)のおさらい
まずは、動名詞と不定詞(名詞的用法)について、軽くおさらいしておきましょう。
まず動名詞は、動詞の原形 + ing の形で「~すること」と訳し、名詞句を作ります。
例えば、
I like reading English books.
「私は英語の本を読むことが好きです」
のように、「読む」という動詞を「読むこと」という風に名詞っぽくすることができます。
なので、「動名詞」という名前なのですね。
不定詞(名詞的用法)は、to + 動詞の原形 の形で「~すること」と訳し、動名詞と同様名詞句を作ります。
例えば、
I like to read English books.
「私は英語の本を読むことが好きです」
のように、「読む」という動詞を「読むこと」という風に、動名詞と同様に名詞っぽくすることができます。
なので、不定詞の「名詞的用法」という名前なのですね。
ん?ということは、動名詞も不定詞(名詞的用法)も、全く同じ意味なの?
この例では、似た意味として使えましたが、動名詞も不定詞(名詞的用法)は実はいろんな点で異なるのです。
動名詞と不定詞(名詞的用法)の違い
動名詞と不定詞(名詞的用法)では、主に以下の点で異なります。
- 動名詞は前置詞の目的語になれる
- 動名詞は意味上の主語を指定できる
- 動名詞は、実際にすること・したとこを表し、不定詞(名詞的用法)は、これからすることを表す傾向がある
1.動名詞は前置詞の目的語になれる
前置詞の目的語というのは、例えば
I’m interested in Japanese history.
「私は日本の歴史に興味がある」
では、Japanese historyが 前置詞 in の目的語になります。
そして動名詞は、この前置詞の目的語になれ、例えば
I’m interested in reading English books.
「私は英語の本を読むことに興味がある」
のように動名詞を使って、「英語の本を読むこと」を目的語にすることができます。
一方、不定詞は前置詞の目的語にはなれません。したがって、
× I’m interested in to read English books.
とすることができません。
2.動名詞は意味上の主語を指定できる
通常、動名詞の意味上の主語は、文全体の主語と同じになります。
He insisted on paying the bill.
「彼は、(彼が)会計を払うと主張した」
一方例えば、「彼が私に会計を払え」と主張したとすれば、動名詞payingの意味上の主語は私になるわけですが、この場合、
He insisted on me paying the bill.
「彼は、私に会計を払えと主張した」
とすることができます。
これは不定詞にはできません。
3.動名詞は、実際にすること・したとこを表し、不定詞(名詞的用法)は、これからすることを表す傾向がある
- 目的語に動名詞をとる動詞
- 目的語に不定詞をとる動詞
- 目的語に動名詞・不定詞両方をとるが意味がことなる動詞
を覚えたと思いますが、これらを覚えないといけない理由が、動名詞・不定詞(名詞的用法)が意味することが実は違うからなのです。
例えば、目的語に動名詞をとる動詞 finish (やめる)を考えると、そもそもそのやめる動作を実際にしておかないと、やめようがないですよね?
なので、finish には動名詞が伴って、不定詞だと意味がおかしくなってしまいます。
一方、目的語に不定詞をとる動詞 hope (望む)は、これから何かすることを望むわけで、実際にしてしまっていることを望むのではないですよね?
なので、hope には不定詞が伴って、動名詞だと意味がおかしくなってしまいます。
また、目的語に動名詞・不定詞両方をとるが意味がことなる動詞 forget (忘れる)は、実際にすでにやったことを忘れる場合は動名詞を伴い、これからすることを忘れる場合は不定詞を伴います。
I forgot meeting her before.
「私は、彼女に以前会ったことを忘れた」・・・ えぇっと、誰だっけ?みたいな感じです
I forgot to meet her this morning.
「私は、今朝彼女に会うことを忘れた」・・・会う約束をすっぽかした感じです
このように、動名詞を使うか不定詞を使うかで、意味が全く変わってきますので、注意してください
まとめ
このように動名詞、不定詞(名詞的用法)は「~すること」という訳し方では同じですが、表現できることやその内容が動名詞・不定詞で随分と異なります。
これから先、動名詞・不定詞に出会ったら、このあたりの違いを意識してみてください。英語の奥深さを感じることができると思いますよ。