【ベクトル基礎】線分AB上にある点Cを表したいとき
ベクトル問題において、基準となるベクトルの先端をつないだ線上にある点が問題となることがよくあります。
これは基本かつ簡単なので、ぜひ覚えておきましょう。
ここでは、ある平面において、点O、A、Bがあった場合に、基準のベクトルとが与えられている場合について勉強しましょう。
例題1
△OABがあり、辺AB上にAC:CB = 2:1 となる点Cをとる。このとき、はとを用いてどう表されるか求めなさい。
解答
解説
仕組みは単純です。
それぞれのベクトルに、与えられた比と逆で、合計が1になる数を掛ければできあがりです。
公式的に表せば、線分ABをAC:CB = a:b に分割する点Cがあった場合、任意の点Oを基準とすると
と表すことができるのです。
問題数をこなして暗記さえしてしまえば、とても簡単なので、ベクトル問題の前半をおさえるために、ここまでは自信をつけておきましょう。
なぜ、a と b がの位置が逆転しているのか、納得いかないという人もいることでしょう。
それは、図を確認すると納得しやすくなります。
をとの成分に分解する場合をイメージ図で表すと、下図のようになります。
ポイントは平行四辺形 OA’CB’ です。
これは、力の分解で学習した方法ですね。
は とに分解されています。
そして、OA // B’C より OB’ : B’B = a : b なので 、OB // A’C より OA’ : A’A = b : a なので であることがわかります。
補足
今回と同様の出題方法以外にも、「 となるように点Cを定める」のような表現をされる場合もあります。
この場合も焦らずに AC : CB が何になる考えればよいのです。
AB = 1 とすれば、AC : CB = k : 1 – k であることが分かります。
あとは、同様の考え方で、 と表されます。
こちらも併せて覚えておけば、同様の問題が出たときには安心です。
すぐに忘れないためには、やはりどのようにこの答えが導かれているのかを理解しておくことが大切です。
受験までにまだ時間的な余裕がある人は、しっかり導出の過程も理解しておきましょう。