ルートの計算は簡単!ルートと文字は一緒だった!
1.はじめに
ルートの計算と聞いて頭が真っ白になる人、いるのでは?
…分かります、ルートは2乗してその数字になる数字???なんのこんちゃ???…ましてや、ルートを計算しろだなんて…
いや待ってください。それはつまり、ルートの意味が分かっている証拠です。
そして実は、ルートの意味を考えずにそれをただ単に文字に置き換えて計算することで、格段に簡単に解くことが出来ますよ!
以下、その方法を用いたルートの計算を、足し算・引き算・かけ算・割り算に分けて、ご説明します。
2.ルートの足し算
例えば、次のルートの足し算について計算してみましょう。
・・・①
ここで、
として、 文字に置き換えてみましょう。
すると①式は、
と、簡単な文字式の足し算に早変わり。
答えは と、目をつむってでも計算出来るのではないでしょうか?
よって①式の答えは、 であることが分かるでしょう。
同じようにして、今度はいろいろなルートが混ざった足し算を計算してみましょう。
・・・②
考え方は一緒です。
それぞれのルートを、
と、文字に置き換えてみると②式は、
と、②式も簡単な文字式の足し算に早変わり。
最後に、それぞれ置き換えたルートに変換し直して、②式の答えは、
と、計算出来ました。
ルートの足し算についての詳しい解説は以下より
3.ルートの引き算
例えば、次のルートの引き算について計算してみましょう。
・・・③
ここで、
として、 文字に置き換えてみましょう。
すると③式は、
と、簡単な文字式の引き算に早変わり。
答えは と、目をつむってでも計算出来るのではないでしょうか?
よって①式の答えは、 であることが分かるでしょう。
同じようにして、今度はいろいろなルートが混ざった引き算を計算してみましょう。
・・・④
考え方は一緒です。
それぞれのルートを、
と、文字に置き換えてみると④式は、
と、④式も簡単な文字式の引き算に早変わり。
最後に、それぞれ置き換えたルートに変換し直して、④式の答えは、
と、計算出来ました。
ルートの引き算について詳しい解説は以下より!
4.ルートのかけ算
かけ算と聞くと、足し算・引き算の方法では解けないと考えてしまいがちですよね…
分数でも、足し算・引き算とかけ算・割り算では計算方法が違いますから、そう思うのも無理はありません。
しかし!ルートのかけ算も、ルートの足し算・引き算同様、「ルートは文字と一緒」の考え方に沿えば、頭をカキムシル事なく簡単に解けてしまいます。
では、その方法を伝授します。
a)おさらい
次式はどう計算すればよかったかを思い出しましょう。
「ルートの内側の数字はかけ合わせられる」ことを思い出しましたか?
つまり、
分数のかけ算も、分母・分子はそれぞれかけ合わせる事が出来ましたね、それと一緒です。
この計算が出来れば、ルートのかけ算は80%理解できたも同然です、ご安心ください。
b)ルートのかけ算も文字式に変換して計算!
さて、次式のような計算問題はどう解けば良いでしょう。
・・・⑤
ここで問題なのが、『どれとどれをかけることができるか』を理解できているか否かです。
覚えましょう!
『ルートの内側は内側と、外側は外側とのみ、かけ合わせることができる』
です。
ここで登場するのが、ルートを文字に変換して整理する方法です。
こうすることで、ルートの内側、外側を明確にすることが出来ます。
⑤式の場合、
と、各ルートを文字に変換すると⑤式は、
・・・⑥
と、ルートのかけ算が簡単な文字式のかけ算に変わります。
あとは、を解くだけです。
これは、a)おさらい、で説明した簡単なルートの計算ですね。
つまり、
・・・⑦
⑦を⑥に代入して、⑤式の答えは、
と、すっきり解けることがわかりましたね。
このように、ルートの内側と外側を明確に区別するために、ルートを文字に変換する事でそれは可能になることが分かったと思います。
ルートのかけ算について詳しい解説は以下より!
5.ルートの割り算
ルートの割り算もかけ算と同様、ルートの内側と外側の数字を分けて考えると計算しやすくなります。
その為には、割り算もルートを文字に置き換えます。
a)おさらい
次式はどう解けばよかったかを思い出しましょう。
「ルートの内側の数字同士は割る事が出来る」ことを思い出しましたか?
つまり、
分数の割り算も、分母・分子は割ることが出来ましたね、それと一緒です。
この計算が出来れば、ルートの割り算は80%理解できたも同然です、ご安心ください。
b)ルートの割り算も文字式に変換して計算!
さて、次式のような計算問題はどう解けば良いでしょう。
・・・⑧
ここで問題なのが、『どれとどれを割ることができるか』を理解できているか否かです。
覚えましょう!
『ルートの内側は内側と、外側は外側とのみ、割ることができる』
です。
ここで登場するのが、ルートを文字に変換して整理する方法です。
こうすることで、ルートの内側、外側を明確にすることが出来ます。
⑧式の場合、
と、各ルートを文字に変換すると⑧式は、
・・・⑨
と、ルートの割り算が簡単な文字式の割り算に変わります。
あとは、を解くだけです。
これは、a)おさらい、で説明した簡単なルートの計算ですね。
つまり、
・・・⑩
⑩を⑨に代入して、⑧式の答えは、
と、すっきり解けることがわかりましたね。
このようにかけ算同様、ルートの内側と外側を明確に区別するために、ルートを文字に変換する事でそれは可能になることが分かったと思います。
ルートの割り算について詳しい解説は以下より!
6.応用問題
次式を計算しなさい。
・・・あ
【解答】
ルートの四則演算です。
こんな複雑な問題、見ただけで面喰らうところでしょうが、落ち着いてください。
今までの計算方法と同様、『ルートを文字に』すれば、簡単に解く事が出来ます。
先ず、ルートの内側の数字をできるだけ小さくしましょう。
なぜならそうすることで、同じ値のルートが出現するかもしれないからです。
ほら!出現しました!
あ式に並んでいるバラバラのルートがで整理できますね。
ここで、ルートを文字に変換しましょう。
として、あ式を文字式に変換します。
あ=
=
=・・・い
あ式のルートを文字に変換する事で、い式のように簡単な文字式の計算にすることが出来るのです。
またこの方法により、ルートの内側、外側の数字を混同して計算してしまうこともないですね。
よって、い式にに置き換えたルートをそれぞれ代入して、
あ=
と、計算出来ました。
7.まとめ
ルートを文字にする事で、どんな複雑なルートの計算も簡単な文字式の計算に置き換えられることがわかりましたでしょう。
ルートの外側の数字と内側の数字を混同して計算する事もないばかりか、最後の最後まで文字式で計算して式を簡単にして、最後に置き換えたルートを代入する、この方法で間違った計算をする事は激減するでしょう。
この方法で計算の楽しみを味わって、ますます計算が楽しくなっていただければと思います。
頑張って下さい!