暗記できないのは、繰り返しが足りないから。
暗記は大学受験において重要。
大学受験などでは英単語を暗記したり、数学の公式を暗記したり、漢字を暗記したり、年号を暗記したりすることが多いと思います。暗記は大学受験ではかなり重要です。でもなかなか暗記ができない、覚えられないという方も多いのではないでしょうか。
暗記できないのは覚えた気になっているから。
暗記が苦手な方や、覚えられないという方は私から見るとどうも繰り返しが足りないという方が多いように思います。1つの英文を10回音読しただけで、1つの英文を確実に暗記、記憶しないで次の文に行き、前の文を忘れてしまうということを繰り返していると思います。つまり覚えた気になっているだけなのですね。
エビングハウスの忘却曲線によると。
エビングハウスの忘却曲線をご存知ですか?これはドイツの心理学者のヘルマン・エビングハウスという方が、被験者に意味のない3つのアルファベットの羅列をたくさん覚えさせまして、どれくらいのスピードで忘れていくのかという実験を行ったそうです。それによると記憶してからもう20分後には42%忘れている、1時間後には56%、1日後には74%と復習しないと、人間は日が経つに連れてどんどん忘れていくのですね。
忘却を防ぐには繰り返すこと。
記憶には短期記憶と、長期記憶というのがありまして、例えば1番の英文を10回音読してなんとか英文を空で言えるようになったという段階ではまだ短期記憶の段階なので、これだと時間が経つにつれて忘れていくのですね。この忘却を防ぐには1番の英文を「覚えた」と思っても、さらに英文を繰り返し音読、暗唱して長期記憶に移行させる必要があるのです。しつこいほど繰り返せば忘却を防ぎ完全に記憶することができます。
落語の「寿限無」の1文を覚えよう。
そこで繰り返せば覚えられるということを体感してもらうために、落語の「寿限無」の1文を覚えてもらおうと思います。
「寿限無、寿限無、五却のすりきれ、海砂利水魚の水行末、雲行末、風来末、食う寝るところに住むところ、やぶらこうじのやぶこうじ、パイポ、パイポ、パイポのシューリンガン、シューリンガンのグーリンダイ、グーリンダイのポンポコナーのポンポコピーの長久命の長助。」(落語「寿限無」より)
・漢字の読み方
寿限無=ジュゲム、五却=ゴコウ、海砂利水魚=カイジャリスイギョ、水行末=スイギョウバツ、雲行末=ウンギョウバツ、風来末=フウライバツ、長久命=チョウキュウメイ、長助=チョウスケ
「寿限無」を100回音読し、100回暗唱しよう!
この落語の「寿限無」は11分くらいのお話しで、初めての方だとまるごと覚えると挫折する可能性があるので、とりあえず1文だけ覚えましょう。
まず上にとりあげた「寿限無」の1文を100回音読し、100回見ないで言えるように暗唱しましょう。10回ではないですよ。100回です。
翌日も繰り返す。
1日だけ繰り返すと上記の忘却曲線のように忘れてしまう場合があるので、翌日も100回音読し、100回暗唱しましょう。
またその翌日も繰り返し、とりあえず4日間で400回繰り返せば頭に入るのではないでしょうか。
1度覚えたらテキストを見なくても暗唱練習を!
この暗唱練習は1度覚えたらテキスト見なくてもできるのですね。ですから通学途中でも、すき間時間にでも、暇ができたら「寿限無」とつぶやいて見てください。
繰り返すうちにスピードが速くなる。
この暗唱練習の特徴は最初のうちは暗唱にかかるスピードが遅く、詰まることもあると思いますが、繰り返すうちに暗唱にかかるスピードが速くなるのを体感していただけると思います。速く暗唱ができるようになれば、長期の記憶に移行しているのではないでしょうか。
しつこいほど繰りそう!
ぜひどもこの「寿限無」だけではなく、英文、英単語、数学の公式、漢字などでも暗唱練習を行ってください。覚えられないのは繰り返しが足りないからなのです。しつこいほど繰り返せば必ず記憶できます。あきらめないで取り組みましょう。