所有格の関係代名詞 whoseをおさえよう!例文から考えてみよう
関係代名詞の中でも、所有格の whose はちょっとややこしいかもしれません。
関係代名詞は何となくわかっていても、所有格になるとよくわからない…。そんなこともあるかと思います。
ここでは、そんな whose について、例文をふまえて見ていきましょう。まずはイメージを持つことが大事です!
所有格の関係代名詞whoseについて
関係代名詞は、もともとあった二つの文を一つの文にしてまとめます。二つの文を一つにして説明するために関係代名詞が使われます。
そして説明される部分があり、それを先行詞といいます。
所有格の関係代名詞である whose を勉強するにあたって大事なことは、この whose は、先行詞が人でも人以外でも whose を使用するということと、that で置き換えられないということです。
関係代名詞の who や which は that で置き換えられる場合があります。しかし、同じ関係代名詞でも whose は that に置き換えることができません。
そして先行詞が人でも人以外でも whose を使用します。
関係代名詞は、ある名詞を修飾、説明するものですが、その修飾される名詞(先行詞)が人か人以外かで変わってくることがあります。
例えば主格の関係代名詞なら、先行詞が人なら who という関係代名詞を、先行詞が人以外なら which という関係代名詞を使います。
しかし、所有格の関係代名詞 whose では、先行詞が人でも人以外でも、使う関係代名詞は whose です。who や whom、which などの関係代名詞のように使い分けることをしません。
所有格の関係代名詞である whose を勉強するときには、まずはこれらのことをおさえておきましょう!
所有格の関係代名詞whoseの例
それでは、以下、例文をふまえて説明していきます。
所有格の関係代名詞 whose はちょっとややこしいので、例文からイメージを持ってみましょう。
I know the boy.
(私はその少年を知っています。)
His mother is a pianist.
(彼の母親はピアニストです。)
という文です。
これを一つの文にすると、「私は、母親がピアニストの少年を知っています」となります。これは、所有格の関係代名詞である whose を使用することで示すことができます。
関係代名詞は、二つの文を一つにして説明しやすくしたものです。それは所有格の関係代名詞の whose の場合も同じです。
関係代名詞は、先行詞を説明するためのものです。上記の例なら、説明される部分は the boy(少年)となります。どんな少年なのかというと、「彼の母親がピアニストである」というように説明されます。
説明される部分は the boy となるので、ここでの先行詞は the boy です。
次に、説明の部分に注目です。
「彼の」母親がピアニストであるということが、その少年についての説明になります。
この「彼の」というのは所有格です。
he というのが所有格になると his に変わり、訳し方も「彼の」となりますが、それと同じ意味です。
このように、先行詞の説明の部分で、その先行詞の所有格が使われるような要素がある(上記の例では mother のこと。「彼の母親」という部分のこと)場合には、所有格の関係代名詞の whose を使用します。
まずはその所有格の関係代名詞である whose を使用して一文にしたものを見てみましょう。以下のようになります。
I know the boy whose mother is a pianist.
(私は、母がピアニストの少年を知っています。)
となります。
I know the boy. という文と、His mother is a pianist. という文が一つになります。
それでは順番に見ていきましょう。
先行詞は the boy です。それを説明するので、the boy の後に関係代名詞の whose を入れます。(I know the boy whose~)
そしてその whose の後に、説明の部分を加えます。
この whose は所有格の関係代名詞であるため、これだけで、先行詞の部分の所有格の意味を持ちます。
上記の例なら、先行詞である the boy の所有格、つまり「その少年の」という意味を whose が持ちます。
ですので、その whose の後には、mother を入れます。これで、「その少年の母親」となるわけです。(I know the boy whose mother~)
後は「ピアニストである」という部分の is a pianist を続けます。
こうして、I know the boy whose mother is a pianist. という文が完成し、「私は、母がピアニストの少年を知っています。」となります。
まとめ
所有格の関係代名詞は、主格や目的格の関係代名詞とは考え方が違ってきます。
同じ関係代名詞でも、その先行詞と、説明する部分の関係をしっかりと見る必要があります。
所有格の関係代名詞を使うと、先行詞の説明の部分では、その先行詞の所有格を使って示されるものが入るということをしっかりと意識しておきましょう。
他の関係代名詞との違いを意識することが大事です。
それでは、以下に例題を挙げておきますので、解いてみてください。
次の二つの文を、関係代名詞 whose を使って一つの文にしましょう。
(1) That house is beautiful.
Its roof is red.
(2)I know the boy.
His father is a pilot.
<解答>
(1) That house whose roof is red is beautiful.
(2) I know the boy whose father is a pilot.
<訳>
(1) 赤い屋根のあの家は美しい。
(2) 私は、父親がパイロットの少年を知っている。
※補足説明
(1)ですが、roof(屋根)というのは、that house(あの家)のものです。つまり that house の所有になるものですから、所有格の関係代名詞の whose を使います。
「屋根が赤い」という部分が「家」の説明になっているので、the house(あの家)が先行詞になり、「その家の屋根が赤い」となるので、「その」という所有の意味で所有格の関係代名詞の whose を使い、説明します。
That house whose rood is red で、「屋根の赤いあの家」となりますが、「赤い屋根のあの家」という訳でも同じです。
所有格の関係代名詞 whose を使う文は、訳すときにちょっと迷うかもしれません。直訳すぎると日本語としてやや違和感があるかもしれませんので、そういうときは意訳してみてください。