軸が動く二次関数の最大値最小値問題の解き方をマスターしよう!
二次関数の最大値最小値問題の種類
範囲が動く二次関数の最大値最小値問題は以前の投稿で解説しました。
範囲が動くタイプの二次関数の最大値最小値問題を一緒に解いてみよう
今回は、軸が動く二次関数の最大値最小値問題です!
といってもこっちの方が割とすんなり入ってくるのではないでしょうか。
ちなみに、そもそも二次関数のグラフを書くのが苦手という人は以下の投稿でおさらいをしておいてください
意外と出来ない?二次関数のグラフの書き方の超わかりやすい解説!
それではやっていきましょう。
ポイント
- 範囲は固定されているので先に範囲をグラフに書いてしまう
- 二次関数のグラフはとにかく試しにいろいろなものを書いてみて、最大値最小値の場所が変わるところで場合分け
- 最大値 最小値は候補をまず最初に考えよう!
- 最大値と最小値を同時に考えない
- グラフの横軸がx 縦軸がyじゃないこともある!
問題
二次関数 y = x2-2ax-2の1≦x≦3における最大値をM、最小値をmとする。M-mが最小になるaの値を求めろ。
考え方
- ひとまず、二次関数の式を式変形してグラフを書くための情報を収集しよう。すると、y=(x-a)2-a2-2
- この二次関数の式からわかることは、カップ型で頂点が(a -a2-2)であり、-a2-2は絶対に負であるということである。
- よって、この情報に合うように試しに二次関数のグラフを書いてみると以下の図のような感じになる。
- 条件が少ないのでまだいろいろな二次関数のグラフが書けてしまうが、大体こんな感じになる。しかしこれでいけます!
- これを元にまずは最大値Mを求めて見よう。
- まず、最大値の候補になるのは、y=f(x)としたときのf(1)とf(3)だけである。それ以外はどんな二次関数のグラフを書いても最大値の候補にはならない。
- では、どういうとき最大値がf(1)になって、どういうとき最大値がf(3)になるのか考えてみる。
- すると、二次関数の頂点のx座標がが1と3の中間、つまり2より大きかったらこの二次関数の最大値はf(1) (←グラフ③とか) 2以下だったらf(3)(←グラフ①とか②とか)になるということがわかる!
- 故に a ≦ 2のとき M = f(3) = -6a+7
- 2 < aのとき M = f(1) = -2a-1
- 次にこの二次関数の最小値を同様に考えていく。
- すると、最小値の候補になるのは、f(1)とf(3)とf(a)。最小値の場合は、頂点のところも最小値になり得るので注意が必要。
- では、どういうときになるかというと、頂点のx座標が 1から3の間の左にいるときは 最小値はf(1)で、右にいるときは最小値はf(3)。そして、頂点のx座標が1から3の間にいるときは最小値がf(a)になる。
- 故に a ≦ 1のとき m = f(1) = -2a-1
- 1 < a ≦ 3 のとき m = f(a) = -a2-2
- 3 < aのとき m = f(3) = -6a+7
- しかし、この問題が求めたいのは、M-mが最小になるときのaです。ここで全く別物の『最小』が出てきて、混乱してしまうので、その前に一旦M-mを式とグラフにして、もう 二次関数 y = x2-2ax-2 のことは忘れてしまいましょう! (←ここ重要)
- すると、以下のようになります。
- a ≦ 1のとき M – m = f(3) – f(1) = -4a+8
- 1 < a ≦ 2のとき M – m = f(3) – f(a) = a2-6a+9
- 2 < a ≦ 3のとき M – m = f(1) – f(a) = a2-2a+1
- 3 < aのとき M – m = f(1) – f(3) = 4a-8
- このM -mを新しく、変数aに対する関数と考えると、g(a) = M – m と置くことができる。
- すると、横軸a 縦軸g(a)として以下のようなグラフを書くことができる。
- (キレイに書けなくてすいません orz)
- 以上よりこのグラフから a=2のとき M -m は最小になるということがわかる。 できた!!!
まとめ
いかがでしたでしょうか。この問題、後半が結構難しいですよね。
しかし、このタイプの問題、センター試験の二次関数の範囲で頻出しています。
センター試験は誘導がありますが、誘導なしでもできるようにしておきましょう。
そして、ここまでグラフをかけるようになれば、もう怖いものはありません。二次関数を得意分野にしていきましょう!