諸子百家って?諸子百家の思想を理解しよう!|日本史勉強法
中国では、前770年に周が洛邑に都を移してから、前221年に秦が中国を統一するまでを春秋戦国時代というよ。
この時代はいろいろな国が乱立して戦争をしている乱世だった。
そんな乱世をうまくまとめる方法を考え、遊説する人たちが現れたんだ。
この人達のことを諸子百家というよ。
各国はこの人達を積極的に招き、強い国を作ろうとしたんだ。
諸子百家については、様々な人物がいて多くの書物もある。
単に人物と書物の名前だけじゃなくて、思想の内容に踏み込んだ問題も出題される。
問題を解いてみようか。
ただし、教科書レベルよりちょっと難しい問題だよ。
問
中国の春秋戦国時代の思想とこれを説いた人物について正しい組み合わせを作れ。
A.高い徳をもった君子が国を治めれば、国民は君子に感化され良い行いをするようになる。良い行いをする国民により安寧な国となる。
B.「生」と「死」、これは対称的な概念であるが、唯一絶対の観点からすれば同一のものである。それどころか万物は同質的である。
C.戦争は、戦って勝つものではなく、勝つことが確定してから戦うものである。さらに、戦わずして外交や謀略により勝つのが望ましい。
D.法により厳しい刑罰を定めれば、国民は刑罰を恐れ悪事を起こさなくなり、国の秩序は保たれる。
選択肢:孔子、韓非、孫武、荘子
解答
A-孔子 B-荘子 C-孫武 D-韓非
解説
●孔子
出身は魯の国、儒家の始祖だよ。
キーワードは「仁」、「礼」、「徳治主義」
有名な書物に「論語」「春秋」があるよ。
●荘子
道家の人物だよ。同じ道家の老子の弟子にあたる。
思想は哲学的かつダイナミックで理解しにくいかもしれない。
キーワードは「無為自然」、「万物斉同」
●孫武
兵家の人物だよ。実用的な戦い方を書いた『孫子』が有名。
戦法以外にも、外交や諜報まで述べている。
「戦わずして勝つ」というのがポイントだよ。
●韓非
法家の人物だよ。よく儒家の孔子と比べられて問題にでるよ。
キーワードは「法」
韓非は秦の始皇帝(政)に面会したあとで、丞相の李斯に謀られて自殺した。
韓非と李斯は同門で、韓非の能力を知っていた李斯が自分の地位を守るためにやったといわれているよ。
問題の都合で4人についてだけ解説したけど、他の人の思想も覚えてね。
思想についての問題ははっきり言って難しい。
各思想のキーワードを覚え、意味を理解しないと解けないよ。
しかし、一度覚えたら忘れにくいことなので、点取り問題に化ける可能性もあるよ。
「覚える」ことよりも「理解する」ことの方が重要だよ。
マニアックな内容が出たら、消去法で行こう!