古代ギリシア人的文化?ヘレニズム文化の流れ|世界史勉強法
こんにちは。
HEALNYです。
今回は「ヘレニズム文化」についてお話ししたいと思います。
とは言いましてもみなさん、いきなり「ヘレニズム文化」といわれても、いつのどんな文化なのかよく分かりませんよね〜?笑
私も最初は全然分かりませんでした。。
「ヘレニズム文化」の「ヘレニズム」というのは、古代ギリシア人が自分たちのことを呼ぶのに使った「Hellēnes(ヘレネス)」という言葉に由来すると言われています。
「〜イズム」というのは、「◯◯主義」とか「◯◯的傾向」と訳せるので、つまり「ヘレニズム文化」というのは、「ヘレネス的傾向のある文化」、言い換えると、「古代ギリシア人的文化」ということになります!
「ヘレニズム文化」とは「古代ギリシア人的文化」のこと!
まあ厳密に言えば、「ヘレニズム文化」は古代ギリシアの文化とオリエント地域の文化が融合したものであり、純粋に「古代ギリシア人的文化」というわけではありません。
「オリエント」とは「東方」という意味ですが、この時代は地中海の周辺が全世界と考えられていたので、この時代における東方とは、せいぜい現代で言うところのトルコやイラン、イラクであり、インドよりも西側の地域でした。
当時の全世界は「地中海周辺」だけだった!?
「ヘレニズム文化」は、後のローマの文化やインド地域のガンダーラ文化、果ては日本の飛鳥文化にまで影響を及ぼしており、多くの地域の文化にギリシア的な雰囲気を見出すことができます。
昔から世界は繋がっていたのですねぇ〜
さて、ではいよいよ、「ヘレニズム文化」における重要人物などを具体的に紹介していきたいと思います!
「ヘレニズム文化」における哲学
「ヘレニズム文化」で代表的な哲学といえば、禁欲主義(ストア派)と快楽主義(エピクロス派)ですね!
禁欲主義はその名の通り、「欲に溺れず理性でもって行動しなさい」という考え方であり、「ゼノン」という人物が創始者です。
では、対するエピクロス派は「欲望のままに生きろ」という意味なのかというとそうではありません!笑
こちらは精神的な快楽であり、知的好奇心を満たすような楽しみのことを指しています。
みなさんに当てはめて言えば、「勉強を楽しもう!」ということですね!
そういう楽しみの中に人生の豊かさを見つけるという考え方です。
こちらはエピクロスが創始者であり、創始者の名前がそのまま学派の名前に使われています。
「ヘレニズム文化」における美術
次に、「ヘレニズム文化」を代表する美術作品といえば、こちらは「ミロのヴィーナス」や「サモトラケのニケ」といった彫刻です。
この2作品は、どちらも欠落している部分があり、だからこそ美しいとも言われている古代彫刻の傑作ですね!
「ヘレニズム文化」における科学
最後に「ヘレニズム文化」を代表する2人の科学者(自然科学)をご紹介しましょう。
エウクレイデス(ユークリッド)とアルキメデスです!
エウクレイデスは数学者で、最近まではユークリッドという名前で教えられてきました。高校数学で習うもののなかに「ユークリッドの互除法」というものがありますが、彼の名前が使われています。
一方のアルキメデスは数々の業績を上げていますが、ひとつは、密度による物質の見分け方です。
アルキメデスの逸話
ある日、アルキメデスがお仕えしている国王から依頼が寄せられました。
国王「純金の王冠を作らせたのだが、それに銀が混じっているという噂がある(偽装ですね!笑)。なんとか分かる方法はないか?もちろん、王冠を壊さないように判別してほしい。」
アルキメデスは悩みます。壊さずに材質を調べろと言われても、無理な相談でした。
しかし、アルキメデスは、その解法をなんと入浴中に気づくのです!
すなわち「ものにはそれぞれ、材質による密度がある。空気中では同じ重さでも、水中では、密度の違いで浮くものと沈むものに分かれる。あるいは沈み方が異なる。これを活かそう!」
アルキメデスは王冠と同じ重さの純金を用意してもらい、この方法を用いて比較実験を実施。
アルキメデスは見事、王冠が純金でないことを証明してみせたのです!
他にも、円周率の大まかな数値を定義するなど、後々の自然科学に多大なる影響を及ぼしたのでした!
以上、「ヘレニズム文化」の全体的な流れを説明しました。