相対質量と原子量の違いをしっかり理解しよう!|数学勉強法
化学を学んでいくと、色々な用語が出てきますね。
そんな中でもよく受験生が混乱するのが原子量と相対質量ではないでしょうか。
これらは非常に意味が似ていて紛らわしいのですが、本質は別物なのでしっかりと区別していきましょう。
(特にマーク形式の試験の引っ掛け問題なんかに頻出です!)
まずは原子量についてですが、この定義は
「一定の基準によって定めた元素の原子の質量」
となっています。
そして、現在では質量数12の炭素12を原子量12として基準にしてるのです。
しかしながら、周期表でみると炭素の原子量は12.01となっていますね。
これは何故でしょう?
そう、炭素には炭素12以外にも炭素13と炭素14という同位体が僅かに存在するんですね。
これらは炭素12よりも重くなるので、平均を取ると12.01となるのです。
つまり、各元素の原子量とは、同素体も含めたその元素の重さを炭素12を基準に表した値なのです。
次に相対質量についてですが、これは上記の話で言うと、炭素13の質量や炭素14それぞれの質量を
炭素12基準で表したもののことです。
つまり、原子量=相対質量の平均ということです。
したがって、原子量は各元素に一つの値ですが、相対質量はそうではないということになります。
ここの違いをしっかり理解していれば、以下のような例題には引っかからないはずです。
例題
次の文章が正しいかどうか答えよ。
・各元素は炭素12を基準とした固有の相対質量を持つ。
お分かりの通り、答えは「誤り」ですね。
こういった意地悪な問題がたまに出てくるので、きちんと意味の違いを理解しておきましょう。