倒置ってどういうときに起きる?否定形に注目|英語勉強法
こんにちは。塾講師めるです。
今回は「語順の変わる否定について教えて!」という質問に答えていきます!
1)「語順の変わる否定」って?
「語順の変わる否定」とは「倒置」のことですね。
基本的に英語は「S+V~」という語順をとりますが,
倒置が起こるとこの語順が入れ替わって「V+S~」となります。
日本語でも使われている文法ですね。
英語の倒置には2つのパターンがあります。
a)倒置によって強調したい語句を文頭に持ってくる場合
b)強制的に倒置が起こる場合
今回の「語順の変わる否定」は b)のパターンです。
not neverlittle などの否定の語句が文頭にくると,
強制的に倒置が起こり,後の語順が「V+S~」となってしまうわけですね。
2)どうやって見分ければいい?英文の作り方は?
こうした倒置は「文頭に否定語があるか」で簡単に見分けられます。
例文を挙げてみますね。まずは倒置する前の英文をどうぞ。
He never dreamed of such a thing.
(彼はそんなことは決して夢にも思わなかった)
次に,否定語のneverを文頭に出してみましょう。
倒置が起こるので語順はこうなります。
Never did he dream of such a thing.
これを見て「あれ?」と思う方もいるかと思います。
語順のほかにも,倒置する前の文と違うところがありますよね?
実は,動詞が一般動詞の場合,ちょっと工夫が必要なんです。
be動詞や助動詞は「S+V~」を入れ替えるだけで倒置ができますが,
今回のように動詞が一般動詞の場合は,
倒置が起こると「do(does/did)+S+原形~」という語順になります。
よく見ると,dreamedがdreamに変わっていますよね。
やり方がわかったところで,もうひとつ例文を挙げてみましょう。
さっきと同じように,まずは倒置する前の英文から。
She little thought of the problem.
(彼女はその問題についてほとんど考えなかった)
では,副詞のlittle(ほとんど~ない)を文頭に出してみましょう。
その後の語順がどうなるか,一緒に考えてみてください。
うまく語順を組み立てられましたか?
それでは正解を見てみましょう。倒置が起こるとこうなります。
Little did she think of the problem.
3)おまけ・否定語による倒置を使った慣用表現
「語順の変わる否定」については大体わかったでしょうか?
最後に,倒置でよく出る慣用表現を紹介します。
・Hardly(Scarcely)+V+S~when+S’+V’…(Sが~するやいなやS’は…する)
=No sooner+V+S~than+S’+V’…
これは整序問題(並べかえ)で非常に出やすい表現です。
大学入試だけでなく,専門学校の入試問題にも出題されたことがあるので,
受験する大学の難易度にかかわらず,ぜひ覚えましょう!
4)まとめ
いかがでしたか?今回のポイントは以下の通りです。
・「語順の変わる否定」=「倒置」→文頭に否定の語句がある
・倒置の文の語順 =「否定の語句+V+S~」
※一般動詞の場合「否定の語句+do(does/did)+S+原形~」
・Hardly(Scarcely)+V+S~when+S’+V’…(Sが~するやいなやS’は…する)
=No sooner+V+S~than+S’+V’…
否定にかかわらず,「倒置は難しい」と思う人も多いと思います。
しかし,実は一般動詞の場合さえマスターすれば,
基本的にはSとVを入れ替えるだけなので,とっても簡単なんです。
四択問題や整序問題でよく聞かれる単元なので,しっかりおさえておきましょう!