molとは原子の個数!化学で重要なmol|化学勉強法
化学を学ぶに当たって、皆が確実に通らなければならない最初の試練がmol(モル)ではないでしょうか?
化学が苦手な人の8割はここで既に躓いている気がします。
しかし、某バスケマンガのタイトルよろしく、ここをきちんと理解するか否かで
化学を制することができるかは決まると言えますので、あやふやにせずにしっかり理解しましょう。
さて、ここでいきなり質問です。
「mol」を一言で説明すると何ですか?
これが正しく答えられる人は基本はOKです。
まさか、とか言ってないですよね?
もしそう答えた人がいるならば、次の質問です。
ってなんですか?
この数字が意味するものを分からずに覚えている人も多いのではないでしょうか。
答えはズバリ、原子の個数です。
もっと正確に言えば
12グラムの炭素12の中に存在する原子の数と等しい要素粒子 (elementary entities) を含む系の物質量
(参考:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A2%E3%83%AB)
です。
つまり、原子量12の炭素(原子量12)が12gであるときに、そこに含まれる原子の個数を1molと定義したのです。
(何故炭素なのかというのは、単純に自然界の炭素の大部分が炭素12であり、非常に安定な固体なので扱いやすいからと言われています。)
要するに、考えるのに都合がいい基準を作ったということです。
この「molは原子の個数」ということが理解できれば、化学の計算は半分ぐらいクリアしたようなものです。
それでは例題を見てみましょう。
例題
1円玉は1gのアルミニウムから構成されています。
アルミニウムの相対原子量は26.9であるとき、1円玉1枚に含まれている
アルミニウム原子の数は何個あるでしょうか?
先ほどの定義から、アルミニウム1molは26.9gですね。
ということは、1gのアルミニウムは
になります。そして、1molの中の原子の個数は個なので、
したがって、答えは個となります。
こうやって順番に考えるとわかりやすいですね。
化学の計算を全部公式にして解いている人なんかもちらほら見かけますが、
まずはこういった基本的な概念を理解しておくことが大切です。
「molを制するものは化学を制す!」ということなので、
これぐらいの内容は人に説明できるぐらいに理解しておきましょう。