ディオクレティアヌスの四分統治とは?まとめ|世界史勉強法
世界史って覚えることが多くて苦手だという人も多いですよね?
しかし世界史は大学受験には欠かせない科目です。
世界史の勉強で大切となるのが重要な年号や単語、また人物名を覚えることです。暗記せずにはテストで点数は稼げません。
しかし、暗記は結構大変ですよね。そこでオススメするのが物語として歴史を覚えることです。めんどくさいと後回しにするとセンター直前に泣きを見る結果になりかねません。1日に一時代でもいいので少しずつ歴史の知識を身につけて大学入試に今のうちから備えておきましょう。
今日はローマ帝国皇帝であるディオクレティアヌスについて話したいと思います。物語形式で説明します。
ディオクレティアヌスは284年〜305年の約20年間の間、ローマ皇帝としてローマの統一に努めました。実は彼には父親が元奴隷というバックグラウドがあり、皇帝になるまではかなり苦労しました。しかし、任せれた任務を誠実にこなし出世を繰り返した彼はついにローマ皇帝の座まで成り上がったのです。ディオクレティアヌス帝以前のローマでは軍人皇帝の時代が続いていたせいで国中が混乱していました。しかしディオクレティアヌス帝はそのような世の中の混乱を、政治のシステムをそれまでの元首政(プリンキパトゥス)から専制君主性(ドミナトゥス)に切り替え、四帝分治制を取り入れることで収拾しました。また彼は、キリスト教に対する最後の大迫害を行った皇帝としても知られています。専制君主政に切り替え、自らを神として崇拝することを市民に強要したディオクレティアヌスでありましたが、皇帝位は世襲とせず、20年の統治期間の公約どおり55歳で引退しました。
ここでセンター試験のキーワードとなるのが以下の3つです。しっかり名前と意味を理解しておきましょう。
元首政(プリンキパトゥス):ローマ帝国の初期の政治体制。皇帝自ら自身を「市民の中の第一人者」という意味のプリンケプスと呼ばれることを望み、実態はすべての権力は皇帝が支配していた が、見かけ上、老院や平民会、執政官や護民官も継続されている体制。アウグストゥス(皇帝)の地位は、あくまで市民の中から選ばれ、市民を統治するものである という共和政の理念を維持するのが目的であった。
専制君主性(ドミナトゥス):ディオクレティアヌス帝により始められた新体制。宮廷に儀式を導入し皇帝であるディオクレティアヌスは自らを神の化身と自称した。また、豪華な金糸で飾られ帝衣 をまとい、皇帝をドミヌス(陛下)と呼ばせた。元老院はほとんど形骸化し、ローマの共和政の伝統は途絶えて、ローマ皇帝は東洋的な専制君主となった。このような 帝政のありかたを帝政前半のプリンキパトゥス(元首政)に対して、ドミナートゥス(専制君主政)という。
四帝分治:ローマ帝国を4つに分割して2人の正帝(1人は彼自身)と2人の副帝で統治する体制。
ディオクレティアヌスはローマ帝国時代でもよく出てくる皇帝の一人です。彼のストーリーを読んだ後は重要単語の意味をしっかり暗記してください。テストなどで聞かれる時、ストーリーとして理解している時代や人物はその他の情報と混ざって混乱しにくいものです。受験に向けてしっかり覚えておきましょう!