ドイツ帝国の成立はなぜ?わかりやすく解説した|世界史勉強法
こんにちは。塾講師めるです。
今回は「ドイツ帝国が1871年成立って新しいよね?」という質問に答えていきます!
ひとことで言ってしまえば「その通り!」なんですが,
それだけではすっきりしませんよね。
なぜこんなにもドイツ帝国の成立が最近だったのか,
その理由を簡単に見ていきましょう。
・なぜドイツ帝国の成立はこんなに最近だったの?
三十年戦争(1618-1848)の後,ドイツはおよそ300もの領邦に分裂し,
諸侯がそれぞれの領邦を独自に治めるようになりました。
ここから1871年にドイツ帝国が成立するまでの間,
ドイツはずっと「地方ごとにバラバラの国家が乱立していた」状態だったんです。
(プロイセン王国もこうした国家の一つだったんですね)
では,なぜドイツ帝国という統一国家は生まれたんでしょうか?
これは,ひとことで言えば「ナショナリズム」が高まったからです。
何しろずっとバラバラの状態だったので,
ドイツの人々にはそもそも「ドイツ人」という意識があまりありませんでした。
しかし,ナポレオンが率いるフランスに侵略されて領土を奪われたことや,
産業革命が進行していくにつれて,「ドイツ人」という民族意識が次第に高まります。
そこでドイツ人たちは「俺たちには統一国家がない!」ということに気づき,
「ドイツ」という統一国家を求める動きが高まっていったわけですね。
・まとめ
いかがでしたか?今回のポイントは以下の通りです。
・ドイツ帝国が最近まで成立しなかった理由:三十年戦争以降,バラバラの領邦(国家)が乱立した状態が続き,
「ドイツ」という民族・国家意識が希薄だったため
・ドイツ帝国が成立したきっかけ :ナポレオン侵攻,産業革命の進行によって,
「ドイツ人」としてのナショナリズムが高まったため
ここでは流れをとらえるために,非常にざっくりと歴史を振り返ってみました。
今回キーワードとなった「ナショナリズム」は,
近代以降のドイツの歴史をとらえる上で非常に重要な要素です。
ここに気をつければ,その後のドイツの歴史がぐっとつかみやすくなります!