センター漢文満点!論理的に考え答えを導く勉強法
漢文という科目
筆者が受験生だったころ、学校で行われた漢文の模試の結果を見ると、常に高得点をとる人と常に低い点数をとる人に分かれ、得点分布に二つの山ができていました。このことが漢文という科目の性質をよく表していると思います。すなわち、漢文を一時期に集中しで勉強しコツをつかんでしまえば高得点が狙える一方、コツをつかめないと点数が低迷してしまうという性質です。
漢文を勉強するべき理由
センター試験国語において、安定的に満点をとりやすい科目は漢文です。古文と同じ50点配点ですが、古文を満点にするよりも早く、楽に満点を達成できるのが漢文です。また筆者が受けた東大二次試験では、現代文で高得点はほとんど望めず、古文漢文で得点を稼ぐことがセオリーになっています。勉強量もあまり必要とされません。参考書が他の科目よりも少ないことがこのことをよく表していると思います。
漢文勉強法
まずは学校の授業を聴きましょう。学校の授業での睡眠、内職(授業と関係のない作業のこと)は結局、効率が悪いです。漢文の勉強は学校の授業を完璧にすれば十分とさえ言えます。といっても部活で眠い人、数学で忙しい理系の人もいるでしょうから、いくつかの項目に分けて勉強法を紹介していきます。
句法
再読文字、置字、返り点といった句法をまず完璧にしましょう。これだけでセンターは半分とれます。1日1時間、1ヶ月の勉強で十分すぎるぐらいマスターできます。
覚えるコツはパズルだと思って楽しむこと、例文を覚えることです。再読文字1種に対し、例文1個で十分です。
テキストは学校で与えられるもので十分ですが、『漢文法 基礎』(二畳庵主人著 講談社学術文庫)は昔からの名著で、軽妙洒脱、ユーモラスな文章がおもしろく、漢文がつまらないと思う人におすすめです。
難読漢字
漢文は、当然ですが漢字が読めないといけません。たとえば「悪む」や「数む」でしょうか。読めなかった人は漢字辞典や手元のテキストを開いて覚えてしまってください。覚え方は①英単語より圧倒的に数が少ないから気合で覚える、②テクニックを使って、論理的に覚える、があります。普通、②をすすめるのがこういった記事では普通ですが、筆者は①をすすめます。①で築いた土台がないと暗記テクニックも意味がないからです。テクニックは忘れたときの保険として考えてください。おまけとして「悪む」、「数む」に関する暗記テクニックを教えます。「憎悪」、「罪を数え上げる」、もう忘れませんね。
あとは読むだけ!
句法に一区切りついたら、覚えたものを使いましょう。文章はテキストのもの、センター試験(筆者は高3になる前に読んでしまってもいいと思います)などから見つけてきましょう。他に、河合塾の『得点奪取漢文―記述対策』は記述式ですが、ジャンル別で整理されているので理系の国立志望生にもおすすめです。
まとめ
最後に「連文」を紹介します。これは熟語から読みを推測するテクニックのことをいいます。日本語では似た漢字をあわせて熟語にします。たとえば「開発」。漢文では「発く」は「ひらく」と読みます。このように難読漢字が出てきたら、熟語を思い浮かべ、漢字の持つイメージをつかむ努力をしてみましょう。送り仮名もヒントになります。より詳しい解説は『漢文法 基礎』にあります。興味を持ったら目を通してみてください。