数学の効率的な解法習得法
受験数学に求められるもの
学校の定期試験では計算問題が多く出題されることもありますが、入試問題に出題される問題の多くは単なる計算問題ではありません。問題を解くための式を立てたのちに計算します。つまり、「解法を考える力」と「立てた式を正確に計算する力」が必要になります。
学校の定期試験では、基本を理解しているか測るため後者の計算力を問う問題が多いですが、入試では受験生の考える力がみたいので前者の適切な解法を適用できるか、といったことが焦点となってきます。
解法習得法
計算力は、計算問題であったり文章題で計算が求められ、1問の中で複数回計算するため比較的自然と身につけていくことができます。
しかし、解法を適応する力は1問につき1回分しかつかないため、計算力に比べて習得に時間がかかります。それではどうすれば良いのでしょうか?
ここで提案する方法は、ズバリ「計算しない」です。この計算しない勉強法とは、まず問題を見たときに、この問題はどうやって解けばよいか、どのような式を立てればよいか考え、必要であれば書き下します。
しかし、実際にやるのはここまでで計算はしません。そして解答を見て自分の解法があっていたのか確かめましょう。この問題を解く流れを考える作業を1分と決めて取り組むと、今まで1問に20, 30分かかっていた問題も1分で解くことになるので効率良く問題を解いていくことができるのです。
計算力があることが前提
ただしこの勉強法は計算力があること、すなわち、「自分の立てた式が解ける」ことが前提となっており、あくまで「時間を省略するために計算しない」ということです。
この方法は、例えば、解の公式で導いた解が分数かつ平方根を含み、以後の計算が煩雑になるであろうときに効果を発揮します。解答を見る際に自分の想像していた通りに計算が進んでいるかチェックしてみるとよりいいと思います。
まとめ
この「計算」をせずに「解法」だけを考えていく勉強法により、多くの問題に取り組むことができます。入試問題などの難易度の高い問題ほど、計算力よりもいかにその問題を解くかという解法力が求められるため、ある程度計算力がついてきて、受験に向けた本格的な数学の力を身につけたい、より多くの問題をこなしたいと考えている人には最適な勉強法かと思います。
また、解答をみる際には別解もきちんと理解することで、1つの問題から2つ3つの解法を学ぶことができるためより効率的な勉強になります。ぜひとも挑戦してみてください。