知覚動詞の注意点とは?おさえるべき文法事項を整理してみましょう!
動詞には知覚動詞というものがあります。
これは、feel(感じる)や、see(見る)や hear(聞く)など、知覚や感覚を表す動詞になります。
そんな知覚動詞ですが、文法事項としてきちんとおさえておくべき論点があります!
ここでは知覚動詞について、重要なポイントを整理していきます。
知覚動詞は文構造に注意!
知覚動詞は、何かを見たり聞いたりすることや、何かを感じ取ったりすることにおいて使用する動詞です。
知覚や感覚を表す動詞になります。
知覚動詞の例としては、see(見る)、hear(聞く)、watch(見る)、feel(感じる)などがあります。
さて、そんな知覚動詞ですが、文法事項としてしっかりおさえておくべきポイントがあります。
知覚動詞で一番注意すべきポイントは、知覚動詞を使用した英文の文構造です。
それでは、以下に例文をふまえて説明していきます。
知覚動詞+目的語+動詞の原形
まずは、
知覚動詞+目的語+動詞の原形
という文構造を見てみましょう。
この知覚動詞に、例えば hear(聞く)を使用すると、
知覚動詞(hear)+目的語(A)+動詞の原形(…)
(Aが…するのを聞く)
となります。
以下、例文を見てみましょう。
I heard him speak English.
(私は彼が英語を話すのを聞いた。)
この文では heard(聞いた)という動詞が知覚動詞です。
heard の後には him という目的語が登場していますね。
そして、その後に、speak という動詞の原形が登場しています。
これは、彼(him)が英語を話す(speak)ということを聞いた(heard)ということになります。
heard(聞いた)という知覚動詞について、見た対象である him(彼)が目的語として heard の後に登場します。
そしてその目的語である him(彼)の動作として、動詞の原形の speak(話す)が登場します。
この文構造は、
知覚動詞(hear)+目的語(A)+動詞の原形(…)
(Aが…するのを聞く)
という文構造です。
まずはこの文構造を覚えておきましょう。
例文では hear(聞く)という動詞を heard(聞いた)という過去形で表しています。
また、hear 以外の知覚動詞を使った場合も同じ語順になります。
例えば、
I saw him play the piano.
(私は彼がピアノを弾くのを見た。)
という文なら、
saw(見た)が知覚動詞に、him(彼)が目的語に、play(弾く)が動詞の原形にあたります。
saw him play
というのは、
知覚動詞+目的語+動詞の原形
というまとまりになりますね。
知覚動詞(see)+目的語(A)+動詞の原形(…)
(Aが…するのを見る)
という意味になり、例文では see を過去にして saw(聞いた)としています。
目的語の後に動詞の原形が続くというのは、なんだか違和感があるかもしれません。
問題で登場すると迷いやすくなる部分でもあるので、まずこの文構造をおさえておきましょう!
知覚動詞+目的語+現在分詞(ing形)
次に、
知覚動詞+目的語+現在分詞(ing形)
という形です。
この知覚動詞に、例えば hear(聞く)を使用すると、
知覚動詞(hear)+目的語(A)+現在分詞(…)
(Aが…しているのを聞く)
となります。
ing形は動作が進行していることを表すので、「~しているのを」という訳になっています。
例えば、
I heard him singing.
(私は彼が歌っているのを聞きました。)
のような場合です。
him(彼)が singing(歌っている)のを聞いたということになります。
heard(聞く)が知覚動詞に、him(彼)が目的語に、singing(歌っている)が現在分詞(ing形)になります。
現在分詞(ing形)を使用していますが、
知覚動詞+目的語
というまとまりは、さきほどの
知覚動詞+目的語+動詞の原形
と変わりません。
また、hear 以外の知覚動詞を使う場合ももちろんあります。
知覚動詞+目的語+過去分詞
最後に、
知覚動詞+目的語+過去分詞
という形を見てみましょう。
この知覚動詞に、例えば see(見る)を使用すると、
知覚動詞(see)+目的語(A)+過去分詞(…)
(Aが…されるのを見る)
となります。
例えば、
I saw the window opened.
(私はその窓が開けられるのを見た。)
のような場合です。
saw(見た)が知覚動詞に、the window(窓)が目的語に、opened(開けられる)が過去分詞になります。
窓(the window)が開けられる(opened)のを見たということになります。
このように、過去分詞を使用すると受動的な意味を持ちます。
この場合も、今まで見た形の、
知覚動詞+目的語+動詞の原形
や
知覚動詞+目的語+現在分詞(ing形)
と同じく、
知覚動詞+目的語
というまとまりがあります。
また、see 以外の知覚動詞を使用することももちろんあります。
まとめ
以上、知覚動詞について基本的な文構造を見ていきました。
知覚動詞+目的語+動詞の原形
知覚動詞+目的語+現在分詞(ing形)
知覚動詞+目的語+過去分詞
という文構造を、まずは正確におさえておきましょう!
以下、例文を挙げますので、どのような訳になるか考えてみましょう。
次の英文を訳してみましょう。
(1)I saw him crossing the street.
(2)I saw him open the window.
(3)I saw the door opened.
(4)I heard her singing.
(5)I felt someone call me.
<訳>
(1) 私は彼がその通りを横切っているのを見た。
(2) 私は彼が窓を開けるのを見た。
(3) 私はそのドアが開かれるのを見た。
(4) 私は彼女が歌っているのを聞いた。
(5) 私は誰かが私を呼ぶのを感じた。
<補足説明>
(5)は、feel(感じる)という知覚動詞が使われています。
「私は誰かが私を呼ぶのを感じた。」という訳はやや違和感があるかもしれませが、
これは、「私は誰かが私を呼んだように感じた」くらいの意味合いになります。
文構造は、知覚動詞+目的語+動詞の原形となります。