速さ と 速度の違いとはズバリ符号! 力学に曖昧さはないのです!
「速さ」とか「速度」という言葉は日常生活でもなじみがあり、普段はあまり意識して
使い分けていないのではないでしょうか。
しかしながら、物理における「速さ」と「速度」は似て非なるものなので気をつけてください。
ここで混乱してしまったがために物理が苦手になってしまう人も多いのです。
簡単に結論から言うと、速さは 「大きさ」だけであり 、速度は 「大きさ」と「向き」になります。。
数学が得意な人ならば、「速さ」はベクトルの大きさで、「速度」はベクトルそのものだと言えば分かりやすいかもしれません。
速さは大きさを表すので、常に0以上の値になりますが、速度は向きがあるので負の値にもなります。
例えば、単純に考えるために1次元の世界を考え、左から右にx軸を取り、ボールが右から左(x軸の負の方向)に
時速1kmで動いているとした場合、x軸を基準とすると
ボールの速さ:+1km/h
ボールの速度:-1km/h
となります。
ここで大切なのが基準となる軸の存在です。
もし基準となるx軸を反対向き(右から左)に取っていれば速度は+1km/hとなるからです。
ここでは1次元の話をしているので簡単ですが、2次元や3次元の話になると基準となる軸が増えるので、
どこが基準になっているかをしっかり認識することは非常に重要になります。
物体の速さや速度の問題が出てきたときは注意するように心がけましょう。